葬儀のあと

法事と法要の違いとは 法要の種類と時期の一覧・誰を呼ぶか・規模の決め方

更新 文 みおくり手帖 編集部

この記事の要点

  • 法要は読経などの儀式、法事は法要と会食までを含む行事全体。辞書では同じ意味です。
  • 七日ごとの法要、四十九日、百箇日、年忌と続きます。三回忌までが特に重要とされます。
  • 誰を呼ぶか、何回忌まで営むかに決まりはありません。菩提寺と家族で相談して決めます。
目次
  1. 法事と法要の違い
  2. 法要の種類と時期の一覧
  3. 法事はいつ営むか
  4. 誰を呼ぶか
  5. 規模の決め方
  6. 宗派で違う考え方
  7. 神式・キリスト教式の場合
  8. お盆とお彼岸

法要(ほうよう)は、僧侶にお経をあげてもらい、故人を供養する儀式です。法事(ほうじ)は、その法要に、お墓参りやあとの会食(お斎・おとき)までを含めた行事全体を指します。天台宗、臨済宗妙心寺派、全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)がこのように分けて説明しています。

ただし辞書では、法事と法要は同じ意味の言葉として扱われています。日常の会話や案内状でも、ほぼ同じ意味で使われます。この記事では、亡くなってから営む法要の種類と時期を一覧にし、誰を呼ぶか、規模の決め方、宗派ごとの考え方をまとめました。仏式の場合を中心に、神式との対応も載せています。

法事と法要の違い

言葉の説明は、資料によって少しずつ違います。主な資料を並べると次のとおりです。

資料 法要 法事
デジタル大辞泉 追善などのための仏教の儀式。法事と同じ 追善供養のための仏事。法要と同じ
天台宗 お寺さんにお経をあげてもらうこと 法要と、後の食事を含めたもの
臨済宗妙心寺派 冥福を祈って供養する儀式 法要・お墓参り・お斎までの一連の行事
全互協 七日ごとなどに冥福を祈る儀式 飲食を含めた、法要のための行事

(各資料をもとに編集部が要約。2026年10月8日確認)

つまり、厳密に分ければ「法要は儀式、法事は一日の行事全体」です。案内状に「一周忌法要」と書いても「一周忌の法事」と書いても、間違いではありません。

もともと法事は、仏教の行事全般を指す言葉でした。日本大百科全書によると、江戸時代ごろから、亡くなった人のために読経する忌日の法要を主に指すようになりました。浄土宗は、本来は仏さまの教えを実践することが法事であり、毎日のお勤めも法事だと説明しています。

補足

法事を営む責任者を「施主(せしゅ)」と呼びます。全互協によると、一般的な葬儀では喪主がそのまま施主になります。

法要の種類と時期の一覧

仏式では、亡くなった日を1日目として数えます。七日ごとの法要を経て四十九日で忌明け(きあけ=喪に服す期間の区切り)とし、その後は百箇日、年忌法要と続きます。全互協、天台宗、浄土宗、真宗大谷派などの説明をもとに、規模の目安と合わせて一覧にしました。

法要 いつ 規模の目安 詳しく
初七日(しょなのか) 7日目 葬儀の日に繰り上げることが多い 初七日法要
二七日〜六七日 14・21・28・35・42日目 内輪で。省くことも多い 四十九日の数え方
五七日(三十五日) 35日目 家族だけが多い。忌明けとする地域も 四十九日の数え方
四十九日(満中陰) 49日目 親族や親しい人を招く。納骨も 四十九日法要
百箇日(卒哭忌) 100日目 ごく内輪が多い 百箇日法要
初盆(新盆) 忌明け後の最初のお盆 親族を招いて営む家も 初盆の準備
お彼岸 春分・秋分の前後7日間 お墓参りなど家族で お彼岸
一周忌 満1年の祥月命日 四十九日と並んで広く招く 一周忌
三回忌 満2年 三回忌までが特に重要とされる 年忌法要の早見表
七回忌〜二十七回忌 満6・12・16・22・26年 家族の事情に合わせて 年忌法要の早見表
三十三回忌・五十回忌 満32年・満49年 弔い上げ(最後の法要)とすることが多い 年忌法要の早見表
祥月命日・月命日 毎年・毎月の命日 家族でお参り ―

(全互協、天台宗、浄土宗、真宗大谷派、浄土真宗本願寺派の説明をもとに編集部が作成。規模は一般的な傾向で、地域や家によって違います)

ブリタニカ国際大百科事典によると、亡くなった月日と同じ日が毎年の「祥月命日(しょうつきめいにち)」、毎月の同じ日が「月忌(がっき)」です。月忌は一般に月命日と呼ばれます。天台宗は、毎月お参りをする地方もあると紹介しています。

全互協は、三回忌までの法要が特に重要とされると説明しています。一周忌は四十九日と同じく、盛大に営まれることが多い法事としています。

亡くなった日から一覧を作る例

2026年10月1日(木)に亡くなった場合の日付を、編集部が計算しました。お盆とお彼岸は、四十九日を過ぎてから最初に来るものです。

法要など 日付
初七日 2026年10月7日(水)
四十九日 2026年11月18日(水)
百箇日 2027年1月8日(金)
お彼岸(春) 2027年3月18日〜24日
初盆 2027年7月または8月(地域による)
一周忌 2027年10月1日(金)
三回忌 2028年
七回忌 2032年
十三回忌 2038年
三十三回忌 2058年

ご自身の場合の日付は、法要日程の計算ツールで命日を入れると一覧で確かめられます。初七日の曜日は命日の前日と同じ、百箇日の曜日は命日の翌日と同じになります。

補足

全互協によると、葬儀の日に初七日だけでなく、四十九日や百箇日まで合わせて営む「繰り上げ法要」もあります。合わせて営むかどうかは、菩提寺(お付き合いのあるお寺)と相談して決めます。

法事はいつ営むか

法要は、その日の当日に営むのが基本です。ただ、平日だと人が集まりにくいため、前の土日などに繰り上げることがよくあります。

  • 曹洞宗は、年回法要は祥月命日か、その前夜の「お逮夜(たいや)」に営むのが正式としています。都合がつかなければ、祥月命日より前に営むのがよいとしています。
  • 全互協は、関西では逮夜(前日)を大事にして、忌日の前日に法要を営むと説明しています。
  • 天台宗は、一周忌は命日より前に営むのが通例としています。

後ろにずらすことは避ける、という考え方が多く見られます。日程が決まりにくいときは、早めに菩提寺に相談します。四十九日の数え方と前日から数える地域については、四十九日の数え方で詳しく説明しています。

誰を呼ぶか

招く範囲に決まりはありません。全互協は、法要に招かれるのは親類のほか、故人とごく親しかった友人・知人だとしています。内輪で済ませることも多いとも説明しています。

法要 呼ぶ範囲の目安
初七日 葬儀の日に営むなら、その場にいる親族など。後日なら家族
七日ごとの法要・三十五日 家族や近い親族
四十九日 親族、故人と親しかった友人・知人
百箇日 家族や近い親族
一周忌・三回忌 親族、故人と親しかった友人・知人
七回忌以降 家族の事情に合わせて決める

(全互協の説明をもとに編集部が整理。家族だけで営んでもかまいません)

曹洞宗は、近親者だけの法事なら電話の連絡で済むとしています。縁の深い人を招く場合は、案内状を出すのが丁寧だとしています。案内は、全互協の説明では1か月前ぐらいまでに出します。

招かれた側の香典(御供物料)は、全互協によると葬儀の香典の半額程度が目安です。法事の日に動くお金は法事で包むお金のまとめに整理しています。

規模の決め方

規模は、次の順に決めていくと迷いにくくなります。

  1. 菩提寺に日程を相談する。お寺の行事と重ならないか確かめます。曹洞宗は、遅くても1か月前までに日取りを決めるよう勧めています。
  2. 呼ぶ範囲を決める。上の表を目安に、家族で話し合います。故人の兄弟姉妹や親しかった友人の顔ぶれから考えると決めやすくなります。
  3. 会場を決める。自宅、お寺、斎場、ホテルなどがあります。人数が多いなら、会食まで同じ場所でできる会場が便利です。
  4. 会食をするか決める。法要のあとに会食をするかどうかで、準備が大きく変わります。会食については法事の食事(お斎)にまとめています。
  5. 引き出物の数を決める。出欠の返事がそろってから数を決めます。品物と表書きは法事のお返し・引き出物をご覧ください。

ポイント

同じ年に別の家族の年忌が重なることがあります。曹洞宗は、2つ以上の年忌を合わせるときは新しく亡くなった人の命日に合わせるのが一般的としています。ただし一周忌は、ほかの年忌と合わせないほうがよいとしています。

何回忌まで営むか

最後の法要を「弔い上げ(とむらいあげ)」と呼びます。全互協は、地域で違いはあるものの、一般に三十三回忌か五十回忌で弔い上げとすると説明しています。臨黄ネット(臨済宗・黄檗宗)は、五十回忌のあとも50年ごとに年回忌を営む地域が多いとしています。世界大百科事典も、真宗の盛んな地域では五十回忌や百回忌まで営むと紹介しています。浄土真宗本願寺派は「五十回忌でおしまい」ではないとし、生きている限り法事を勤めるよう勧めています。真宗大谷派の三宝寺(埼玉県春日部市)も、浄土真宗には弔い上げの考え方はないと案内しています。

いつまで営むかで、家族や親戚がもめないようにすることも大切です。臨黄ネットは、家族、親戚、菩提寺の住職とよく相談するよう勧めています。

宗派で違う考え方

多くの宗派は、法事を亡くなった人のための供養(追善供養)と説明しています。浄土真宗は、その考え方をとりません。主な宗派の公式の説明を並べました。

宗派 法事・法要についての説明
天台宗 追善回向の意味がある。法要は読経、法事は食事まで含む
真言宗豊山派(宝性寺) 故人を偲び、読経の功徳を故人に回向して供養する
浄土宗 本来は仏の教えの実践。お念仏が最高の追善供養
臨済宗妙心寺派 法要は供養の儀式。お斎までを含めて法事
曹洞宗 本来は仏の心を知ること。今は追善供養を勤めることを指す
日蓮宗 忌日表で、命日基点と前夜基点の両方を計算できる
浄土真宗本願寺派 追善ではなく、参拝者が仏法を聞く行事
真宗大谷派 亡き人をご縁に、仏さまの教えにふれる場

(各宗派・寺院の公式サイトをもとに編集部が要約。真言宗は宗派本山の説明を確認できなかったため、豊山派の寺院の案内。2026年10月8日確認)

浄土真宗本願寺派は、亡くなった人はすでに仏になっているので、こちらから善を振り向ける必要はないと説明しています。そのうえで、葬儀も満中陰も仏法の集いだから法事だとしています。真宗大谷派も、法事を追善供養とは考えません。

神式・キリスト教式の場合

神式では、法要にあたる儀式を「霊祭(みたままつり)」と呼びます。神社本庁の冊子は、亡くなった日から十日ごとに霊前祭を行うとしています。仏式との対応は次のとおりです。

仏式 神式
法事 年祭・式年祭
初七日 十日祭
四十九日 五十日祭
百箇日 百日祭
一周忌 一年祭
三回忌 三年祭
七回忌 五年祭
十三回忌 十年祭
三十三回忌 三十年祭
五十回忌 五十年祭

(神社本庁『神道のお葬式 神葬祭』の用語比較をもとに作成)

神社本庁によると、五十日祭で忌明けとなり、神棚のおまつりを再開します。一年祭までが神葬祭の一連の儀式で、その後は「祖霊祭」と区分されます。

キリスト教式には、全互協によると忌明けの考え方がありません。カトリックでは11月2日に追悼のミサが行われます。記念の集いの時期や形は、所属する教会に相談してください。

お盆とお彼岸

法要とは別に、お盆とお彼岸にも故人や先祖を供養します。全互協は2023年度に、約1万1千人にインターネットで全国調査を行いました。この数年のお盆に「お墓参り」をした人は76.3%、「仏壇にお参り」をした人は49.8%でした。

亡くなって初めて迎えるお盆を、初盆(新盆)と呼びます。親族を招いて法要を営む家もあります。準備は初盆(新盆)の準備に、お彼岸の日程とお参りはお彼岸にまとめています。地域によって違う習わしは、地域で違う葬儀のしきたりも参考にしてください。

よくある質問

法事と法要の違いは何ですか?

厳密に分けると、法要は僧侶にお経をあげてもらう儀式、法事は法要とその後の会食(お斎)までを含めた行事全体です。天台宗や臨済宗妙心寺派、全日本冠婚葬祭互助協会がこのように説明しています。ただし辞書では同じ意味の言葉として扱われ、日常ではほぼ同じ意味で使われています。

法事は何回忌までやりますか?

決まりはありません。最後の法要(弔い上げ)を三十三回忌か五十回忌とすることが多く、五十回忌のあとも50年ごとに営む宗派や地域もあります。浄土真宗では、法事に区切りを設けない考え方をとります。家族の事情に合わせて、菩提寺と相談して決めてかまいません。

法事は命日より前に営んでもいいですか?

前に営むのが一般的です。曹洞宗は、祥月命日に都合がつかない場合はそれより前に営むのがよいとしています。全日本冠婚葬祭互助協会も、当日より前で当日に近い日を勧めています。後ろにずらすことは避ける考え方が多いので、迷ったら菩提寺に相談してください。

法事にはどこまで呼びますか?

全日本冠婚葬祭互助協会は、法要に招くのは親類のほか、故人とごく親しかった友人・知人だとしています。四十九日と一周忌は比較的広く招き、そのほかの法要は家族や近い親族だけで営むことが多いとされます。家族だけで営んでもかまいません。

法事を家族だけで営んでもいいですか?

問題ありません。招く範囲に決まりはなく、内輪で済ませることも多いと全日本冠婚葬祭互助協会も説明しています。曹洞宗は、近親者だけなら電話で知らせれば足りるとしています。親族にあとで知らせるかどうかも、あわせて決めておくと安心です。

出典・参考にした資料

  1. 法事(デジタル大辞泉・日本大百科全書ほか)コトバンク(2026-10-08 確認)
  2. 法要(デジタル大辞泉)コトバンク(2026-10-08 確認)
  3. 年忌(世界大百科事典・日本大百科全書ほか)コトバンク(2026-10-08 確認)
  4. 忌日(ブリタニカ国際大百科事典ほか)コトバンク(2026-10-08 確認)
  5. お葬式のマナー:法事ってなに?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
  6. お葬式のマナー:法事の種類にはどんなものがありますか?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
  7. お葬式のマナー:法要・供養はどのようにして行なうの?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
  8. お葬式のマナー:法要の進め方は?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
  9. お葬式のマナー:葬儀の当日に行うくりあげ法要一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
  10. お葬式のマナー:法要に招かれたらどうする?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
  11. お葬式のマナー:法事(法要)に出席するときは?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
  12. Q&A(供養や法事の意味・お斎・初七日や四十九日の理由)天台宗(2026-10-08 確認)
  13. 葬儀と供養について(法要の期日)天台宗(2026-10-08 確認)
  14. 臨済宗の仏事(オンライン版)臨済宗妙心寺派(2026-10-08 確認)
  15. よくある質問(法事はいつまで行うのですか?)臨黄ネット(臨済宗・黄檗宗)(2026-10-08 確認)
  16. よくあるご質問(ご法事とは・年回法要)浄土宗(2026-10-08 確認)
  17. 法事の営み方曹洞宗(曹洞禅ネット)(2026-10-08 確認)
  18. よくあるご質問(法事の意味・法事は何回忌まで?・中陰法要とは?)浄土真宗本願寺派(2026-10-08 確認)
  19. 葬儀・法事・お墓のこと(中陰・法事・年忌法要)真宗大谷派(2026-10-08 確認)
  20. ご法要真言宗豊山派 宝性寺(埼玉県越谷市)(2026-10-08 確認)
  21. 法事は何回忌までやれば良いのでしょうか?真宗大谷派 三宝寺(埼玉県春日部市)(2026-10-08 確認)
  22. 忌日表(中陰表)・年回表・早見表の作成、計算日蓮宗(2026-10-07 確認)
  23. 神葬祭神社本庁(2026-10-08 確認)
  24. 神道のお葬式 神葬祭(小冊子、令和7年4月初版)神社本庁(2026-10-08 確認)
  25. 令和5年度 年中行事・儀式・儀礼についての全国意識調査(冠婚葬祭1万人アンケート)一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会・一般財団法人冠婚葬祭文化振興財団(2026-10-08 確認)

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