初七日法要とは いつ・繰り上げと繰り込みの違い・当日の流れとお布施・香典
この記事の要点
- 初七日は亡くなった日を含めて7日目。命日に6日を足した日で、曜日は命日の前日と同じ。
- 今は葬儀の日に、火葬後(繰り上げ)か式の中(繰り込み)で営むことが多くなっています。
- 葬儀と同じ日ならお布施や香典をまとめるかは地域とお寺で違います。事前に確かめます。
初七日(しょなのか)は、亡くなった日を1日目として数えた7日目に営む、最初の法要です。日付で計算するときは命日に6日を足します。曜日は、命日の前日と同じ曜日になります。
今は、葬儀の日に初七日を済ませることが多くなりました。全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)も、葬儀の当日に繰り上げて営むことが多いと説明しています。この記事では、7日目に営む形、火葬のあとに営む「繰り上げ」、式の中で営む「繰り込み」の違いを説明します。当日の流れ、お布施と香典の考え方、地域の違いもまとめました。仏式の場合を中心に書いています。
初七日はいつか
天台宗は、初七日を「亡くなったその日を一日目として数え、七日目」と説明しています。浄土真宗本願寺派も、死亡日から数えて7日目を初七日としています。そこから7日ごとに法要が続き、7回目が四十九日です。
| 命日 | 初七日(7日目) | 前日(逮夜) |
|---|---|---|
| 2026年10月8日(木) | 10月14日(水) | 10月13日(火) |
| 2026年11月20日(金) | 11月26日(木) | 11月25日(水) |
| 2026年12月28日(月) | 2027年1月3日(日) | 2027年1月2日(土) |
| 2027年1月15日(金) | 1月21日(木) | 1月20日(水) |
| 2027年2月26日(金) | 3月4日(木) | 3月3日(水) |
| 2027年3月31日(水) | 4月6日(火) | 4月5日(月) |
(編集部が計算)
前日の欄は、忌日の前夜にお勤めをする「逮夜(たいや)」の日です。逮夜を大切にする地域については、後の章で説明します。ほかの日付や、四十九日・百箇日までの一覧は法要日程の計算ツールで確かめられます。
補足
デジタル大辞泉によると、読み方は「しょなのか」のほか「しょなぬか」「しょしちにち」もあります。日本大百科全書は、死の忌みは7日ごとに明けると考えられ、初七日はその最初の区切りだったと説明しています。
3つの営み方
初七日の営み方は、大きく3つに分けられます。
| 営み方 | いつ・どこで | 特徴 |
|---|---|---|
| 7日目に営む | 7日目(か前日)に自宅やお寺で | 本来の形。家族や近い親族が集まる |
| 繰り上げ初七日 | 葬儀の日、火葬と収骨のあと | 会場に戻り、遺骨を迎える法要に続けて営む |
| 繰り込み初七日 | 葬儀の日、告別式に続けて火葬の前に | 火葬場に行かない参列者も参加できる |
(全互協、真言宗豊山派の宝性寺、宇都宮市の資料をもとに編集部が整理)
火葬場から戻ると、遺骨を迎える読経(還骨勤行・かんこつごんぎょう)を営みます。全互協によると、最近はこれに続けて初七日を繰り上げて営むのが一般的です。埼玉県越谷市の宝性寺(真言宗豊山派)は、初七日を告別式の当日に「式中」か「戻り初七日」の形で営むことが多いと案内しています。式の中で営む形は「式中初七日」と呼ばれ、「繰り込み初七日」と呼ばれることもあります。
日本大百科全書は、親族や知人が遠方に住むことが多くなり、葬式の直後に初七日を済ませる例が増えたと説明しています。全互協は、葬儀の日に四十九日や百箇日まで合わせて営む「繰り上げ法要」もあると紹介しています。
ポイント
葬儀の日に済ませた場合も、全互協は、本当の7日目には家族や故人と親しかった人が集まり、線香をあげてしのぶよう勧めています。
公営斎場の案内に見る初七日
公営の斎場には、葬儀の日の初七日を想定した決まりを設けているところがあります。地方ごとの例です。
| 地域 | 施設 | 初七日についての案内 |
|---|---|---|
| 栃木県宇都宮市 | 市斎場(資料) | 葬儀のあとに初七日や三十五日を合わせて営むことがある。火葬後に営み、その日に納骨することも多い |
| 千葉県浦安市 | 浦安市斎場 | 控室の追加使用は繰り上げ初七日法要のみ、1時間以内 |
| 大阪府高槻市 | 市営葬儀式場 | お骨あげのあと、火葬棟の法要室で初七日などの法要ができる(別料金) |
| 福岡県鞍手町 | 町営葬斎場 | 初七日は収骨後から午後6時まで、3時間以内。和室1室で町内3,300円 |
(各自治体の公式サイト・資料をもとに作成。2026年10月8日確認)
高槻市の案内は、本来は忌明けまで七日ごとに法要を営むが、今は初七日と四十九日の法要だけを営む場合が多いようだ、とも書いています。斎場で初七日を営めるかどうか、料金はいくらかは、施設ごとに違います。葬儀の打ち合わせのときに確かめてください。
当日の流れ
繰り上げ初七日の例
- 火葬と収骨:火葬場で遺骨を骨つぼに納めます。
- 会場に戻る:自宅か葬儀会場に戻ります。全互協によると、遺骨と位牌、遺影は後飾り壇(四十九日まで飾る小さな祭壇)に安置します。
- 還骨の読経:遺骨を迎える読経です。全互協は、宗派によって呼び方が違うと説明しています。
- 初七日の読経と焼香:続けて初七日のお経をあげてもらい、全員で焼香します。
- 精進落とし:僧侶やお世話になった人を招いて食事をします。全互協は、遺族は末席に座ってもてなすとしています。
繰り込み初七日の例
- 葬儀・告別式:読経と焼香をします。
- 初七日の読経:式に続けて、初七日のお経をあげてもらいます。
- お別れと出棺:その後、火葬場へ向かいます。
- 火葬と収骨:収骨のあと、会食をすることもあります。
宇都宮市の資料は、葬儀のあと、告別の前に初七日や三十五日の法要を合わせて営むことがあると書いています。どちらの形にするかは、葬儀の打ち合わせのときに僧侶と葬儀社に相談して決めます。葬儀の流れ全体は葬儀の流れをご覧ください。
お布施と香典の考え方
施主が用意するもの
全互協は、僧侶へのお礼は、臨終のあとの枕経から告別式までを一区切りとして、まとめて渡すと説明しています。葬儀と同じ日に初七日を営む場合、そのお礼を葬儀のお布施に含めるか、分けて包むかはお寺によって違います。葬儀をお願いするときに確かめておくと、当日あわてません。
| 場面 | お布施 | ほかに包むもの |
|---|---|---|
| 葬儀の日に営む | 葬儀のお布施に含めるか、別に包むかをお寺に確認 | 会食を辞退されたら御膳料 |
| 7日目に営む | 初七日のお布施を包む | 寺以外の会場なら御車代。会食を辞退されたら御膳料 |
初七日のお布施について、調査元のはっきりした全国の統計は見当たりませんでした。金額は地域とお寺で違います。お布施の考え方と包み方はお布施の相場と渡し方にまとめています。
参列者の香典
葬儀と同じ日に営む初七日に、葬儀の香典とは別に包むかどうかは、地域の習わしによって違います。同じ地域の親族に確かめると確実です。
7日目に改めて営む法要に招かれた場合は、法要の香典を包みます。全互協は、法要の香典は葬儀の香典の半額程度が目安とし、茶菓子だけの簡単な法要で気づかいは不要と言われたら2〜3割程度でよいとしています。
| 宗教・宗派 | 初七日の香典の表書き |
|---|---|
| 仏式(一般) | 御霊前。御香典も使える |
| 浄土真宗 | 御仏前(御霊前は使わない) |
| 神式(十日祭) | 御玉串料、御神前 |
(全互協、浄土真宗本願寺派、真宗大谷派の説明をもとに作成)
全互協は、通夜から三十五日の法要までは「御霊前」、四十九日以降は「御仏前」と使い分けるとしています。浄土真宗では、亡くなった人はすぐに仏になると考えるため、初七日でも「御仏前」を使います。金額の考え方は香典の金額の目安や香典の金額を調べるツールも参考にしてください。
注意
国税庁によると、初七日など法事のためにかかった費用は、相続税の計算で遺産から差し引ける「葬式費用」に入りません。葬儀の日に営んだ初七日の費用をどう扱うかは、税務署か税理士に確かめてください。お布施や会食の領収書は、葬儀の分と分けて残しておくと整理しやすくなります。
地域による違い(逮夜)
全互協は、関西では逮夜を大事にして、忌日の前日に法要を営むと説明しています。初七日なら、亡くなった日から6日目の夜がその日にあたります。
- 香川県丸亀市の円龍寺(真宗興正派)は、地域では逮夜を「おたんや」と呼ぶと紹介しています。お寺が渡す日程表には、上の段に逮夜、下の段に7日目の日付を書くことがあるそうです。逮夜のお勤めは関東ではあまりなじみがないとも書いています。
- 京都府宇治市の宝善院(黄檗宗)は、四十九日までの七日ごとの法要をまとめて「お逮夜法要」と呼んでいます。
- 農林水産省の「うちの郷土料理」によると、和歌山県の「うずみ」は、逮夜と呼ばれる法事の前日に食べて仏を供養する料理です。
世界大百科事典によると、初七日を「荒火明け」と呼び、葬式の区切りとして親族が近所の人と食事をする地域もありました。火葬を葬儀の前に済ませる地域など、葬儀の進め方そのものが違う地域もあります。地域で違う葬儀のしきたりもあわせてご覧ください。
浄土真宗の考え方
浄土真宗でも、七日ごとのお勤めをし、初七日を営みます。浄土真宗本願寺派は、中陰(四十九日まで)の法要は亡き人への追善のためではないと説明しています。遺族が悲しみから立ち直っていくきっかけになる法要だとしています。
浄土真宗では、火葬場から戻ったときの「清め塩」も用いません(真宗大谷派、全互協)。香典の表書きは、初七日でも「御仏前」です。
神式・キリスト教式の場合
神式では、葬儀が終わったことを霊前に報告する「帰家祭(きかさい)」を、葬儀のあとに行います。神社本庁の冊子によると、その後は亡くなった日から十日ごとに霊前祭を行い、十日祭が仏式の初七日にあたります。
キリスト教式には、全互協によると初七日に相当する儀式はありません。
四十九日までの数え方は四十九日の数え方に、準備は四十九日法要の準備と当日の流れにまとめています。法要全体の一覧は法事と法要の違いをご覧ください。
よくある質問
初七日はいつですか?
亡くなった日を1日目として数えた7日目です。日付で計算するときは命日に6日を足します。たとえば2026年10月8日(木)に亡くなった場合、初七日は10月14日(水)です。曜日は命日の前日と同じになります。
初七日を葬儀の日に済ませてもいいですか?
かまいません。全日本冠婚葬祭互助協会は、初七日は今では葬儀の当日に繰り上げて営むことが多いと説明しています。ただし、本当の7日目にも家族で集まり、線香をあげて故人をしのぶよう勧めています。どの形にするかは菩提寺と相談して決めます。
繰り上げ初七日と繰り込み初七日はどう違いますか?
繰り上げ初七日は、火葬と収骨を終えて会場に戻ってから営む形です。繰り込み初七日は、葬儀・告別式に続けて、火葬場へ向かう前に営む形で、「式中初七日」とも呼ばれます。火葬場まで行かない人も参加できるのが特徴です。
初七日のお布施は別に包みますか?
葬儀と同じ日に営む場合は、葬儀のお布施にまとめることも、分けることもあり、お寺によって違います。7日目に改めて営むなら、その法要のお布施を包むのが一般的です。全国的な金額の調査は見当たらないので、葬儀をお願いするときに確かめておくと安心です。
初七日に参列するとき香典は必要ですか?
葬儀と同じ日に営む初七日なら、葬儀の香典とは別に用意するかどうかは地域で違います。同じ地域の親族に確かめてください。後日の法要に招かれた場合は、全日本冠婚葬祭互助協会の目安では香典の半額程度を包みます。表書きは四十九日前なので「御霊前」が一般的で、浄土真宗では「御仏前」とします。
出典・参考にした資料
- 初七日(デジタル大辞泉・日本大百科全書・世界大百科事典ほか)コトバンク(2026-10-08 確認)
- 葬儀と供養について(法要の期日)天台宗(2026-10-08 確認)
- よくあるご質問(中陰法要とは?・金封の表書き)浄土真宗本願寺派(2026-10-08 確認)
- 葬儀・法事・お墓のこと(中陰・金封の表書き)真宗大谷派(2026-10-08 確認)
- ご法要(初七日・四十九日など)真言宗豊山派 宝性寺(埼玉県越谷市)(2026-10-08 確認)
- 逮夜と初七日。中陰の日がズレていると勘違いする理由真宗興正派 円龍寺(香川県丸亀市)(2026-10-08 確認)
- Q6.初七日や四十九日などの法要とは?黄檗宗 宝善院(京都府宇治市)(2026-10-08 確認)
- お葬式のマナー:香典袋の表書きは「御霊前」それとも「御仏前」?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
- お葬式のマナー:僧侶・運転手への心づけは?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
- お葬式のマナー:還骨勤行・精進落としは?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
- お葬式のマナー:精進落としは遺族は末席に一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
- お葬式のマナー:法要・供養はどのようにして行なうの?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
- お葬式のマナー:法要の進め方は?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
- お葬式のマナー:葬儀の当日に行うくりあげ法要一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
- お葬式のマナー:法要に招かれたらどうする?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
- お葬式のマナー:法事(法要)に出席するときは?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
- 斎場(使用料・注意事項)浦安市(2026-10-08 確認)
- 新斎場利用圏における葬儀等について(参考資料)宇都宮市(2026-10-08 確認)
- 市営葬儀式場のしおり高槻市(2026-10-08 確認)
- 鞍手町営葬斎場鞍手町(2026-10-08 確認)
- うずみ 和歌山県(うちの郷土料理)農林水産省(2026-10-08 確認)
- 神道のお葬式 神葬祭(小冊子、令和7年4月初版)神社本庁(2026-10-08 確認)
- No.4129 相続財産から控除できる葬式費用国税庁(2026-10-08 確認)