葬儀のあと

四十九日(49日)法要の服装とお供え 立場別の持ち物、のしの表書きと金額

更新 文 みおくり手帖 編集部

この記事の要点

  • 施主と遺族は喪服が一般的。参列者は喪服か地味な服で、土地の習わしに合わせます。
  • お供えは現金(御仏前)が一般的。品物を添えるなら日持ちし、分けやすい菓子などを。
  • 四十九日の法要では表書きは「御仏前」。浄土真宗は時期を問わず「御仏前」です。
目次
  1. 立場別の早見表(着ていく物・持っていく物)
  2. 服装
  3. お供えは現金か、品物か
  4. お供え物の選び方
  5. 金額の考え方
  6. のし(掛け紙)と表書き
  7. 持参するか、送るか
  8. 地域や宗教で違うこと

四十九日法要では、施主(法要を営む人)と遺族は喪服を着るのが一般的です。招かれた人は、喪服か地味な服で参列します。どちらが多いかは土地の習わしで違うので、年長の親族に確かめると安心です。お供えは、現金を不祝儀袋に包んで「御仏前」と書いて持っていくのが一般的です。品物を添えるなら、日持ちがして分けやすい菓子などが向いています。

この記事は「四十九日に何を着て、何を持っていくか」に絞ってまとめました。法要の準備の順番やお布施は四十九日法要の準備と当日の流れ、喪服の選び方の全体は葬儀・通夜・法事の服装をご覧ください。仏式を基本に書き、浄土真宗、神式、キリスト教式の違いは後半で説明します。

立場別の早見表(着ていく物・持っていく物)

立場 服装の目安 持っていく物
施主 喪服 お布施、本位牌、遺骨(納骨する場合)、供物・花、数珠
同居の家族・遺族 喪服 数珠。施主と分担した物
親族(招かれた人) 喪服か略喪服 御仏前(現金)、数珠。品物は添えても添えなくてもよい
友人・知人 略喪服か地味な外出着 御仏前(現金)、数珠
子ども 制服、なければ地味な色の服 特になし(家族の分にまとめる)

(全日本冠婚葬祭互助協会・曹洞宗・真宗大谷派の案内をもとに編集部が作成。地域や家の習わしを優先してください)

施主の持ち物のくわしい一覧は四十九日法要の準備にまとめています。

服装

施主・遺族

全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)は、喪家側は一周忌までは喪服を着るとしています。別のページでは、遺族は三回忌までは喪服を着るとも説明しています。四十九日は、どちらの説明でも喪服を着る時期にあたります。曹洞宗は、法事の服装は施主の側は略礼服などが一般的だとしています。

参列者に「平服でお越しください」と案内した場合でも、施主と遺族は喪服か、それに近い黒い服にすると落ち着きます。

招かれた人(親族・友人)

全互協は、法要に招かれた一般の参列者は、地味な外出着でかまわないとしています。男性はダークスーツに渋めのネクタイ、女性は地味なワンピースやスーツが無難だとしています。ただ、土地によっては喪服で来る人が多いこともあるため、年長の人に聞いておくよう勧めています。

  • 迷ったら:故人と近い親族は喪服、友人・知人は濃紺やグレーの地味なスーツやワンピースにしておくと、場の雰囲気から大きく外れにくくなります。
  • アクセサリー:全互協によると、身につけてよいのは結婚指輪と時計、真珠のネックレスまでです。
  • 施主から「平服で」と言われたら:普段着ではなく、地味な色のスーツやワンピースにします。

子ども

学校の制服があれば、制服で参列するのが一般的とされます。制服がなければ、黒・紺・グレー・白など地味な色の服を選びます。小さな子どもは、派手な色やキャラクターの柄を避けた服で十分です。靴は、光る飾りのないものにします。

法要の席で長く座っていられない年齢なら、施主に伝えたうえで、出入りしやすい後ろの席に座らせてもらう方法もあります。

数珠と、宗派ごとの持ち物

曹洞宗は、法事には施主・参列者とも数珠(念珠)を持って行くよう案内しています。真宗大谷派も念珠を必ず持参するよう勧め、肩衣(かたぎぬ)があれば一緒に持ってくるよう案内しています。数珠の持ち方は数珠の選び方と持ち方をご覧ください。

お供えは現金か、品物か

全互協は、法要に招かれたら、お供え物の代わりとして現金を包むのが一般的だとしています。以前は線香やお供え物を持って行ったものの、今はそれらを施主側が用意するためです。真宗大谷派も、最近は供物や供花よりも、金封(お包み)と菓子折りを持って行く人のほうが一般的になっているようだと説明しています。

持っていく物 向いている場面 気をつけること
現金だけ ほとんどの場面 表書きは「御仏前」など
現金と品物 故人の好物を供えたいとき、親しい親族 品物は小さめで、分けやすい物に
品物だけ 地域や親族の間で品物を持ち寄る習わしがあるとき 参列者が多いと施主が置き場所に困る

全互協は、現金と一緒に菓子などを持っていく必要は特にないとしています。そのうえで、故人がとりわけ好きだった菓子などを添えるのは、行き届いた心づかいだとしています。

お供え物の選び方

全互協が挙げている法事の供物は、生花、果物、菓子類、上質の線香やろうそくです。選ぶときの考え方を、宗派の案内とあわせてまとめました。

  1. 日持ちする物:法要のあと、しばらく仏壇に供えておけます。
  2. 分けやすい物:真宗大谷派は、お供えの菓子はお参りした人に配られることも多いので、個包装のものが好まれると案内しています。
  3. 肉や魚は避ける:世界大百科事典は、仏教が弔事に精進(肉や魚を避けること)を求めてきたと説明しています。
  4. 浄土真宗の場合:浄土真宗本願寺派は、ビールや酒、たばこなどはお供えにふさわしくないとしています。また、三回忌までは供花や供物になるべく赤色を避けて飾るようだと説明しています。
  5. 花を贈るなら:法要の会場に飾れるか、施主に先に聞きます。供花の手配は供花の送り方も参考になります。

補足

施主の側も、仏壇や祭壇に花・果物・菓子などを供えます。真宗大谷派では、四十九日(満中陰)まではお内仏(仏壇)の近くに中陰壇を設け、花瓶には樒(しきみ)を挿すと案内しています。何をそろえるかは菩提寺や葬儀社に確かめてください。

金額の考え方

全互協は、法要に包むお金は、葬儀の香典のだいたい半額が目安だとしています。茶菓子だけの簡単な法要で、施主から気づかいは不要と言われたときは、香典の2〜3割程度でよいとしています。品物で供えるときの金額も、現金と同じ考え方です。

全互協が紹介している調査では、四十九日のお供え(御供物料)の額は次のとおりでした。

順位 四十九日 一周忌 三回忌
1位 1万円 1万円 1万円
2位 5,000円 5,000円 5,000円
3位 2万円 2万円か3万円 3万円

(三和銀行「金銭からみたおつきあい調査」1998年。全互協のサイトに掲載された表をもとに作成)

古い調査ですが、全互協は、金額は今と変わらないとしています。会食に出る場合は、その分も考えて決めます。親族の間で申し合わせがあれば、それに合わせます。関係ごとの早見表は法事のお金のまとめにあります。

ポイント

夫婦や家族で参列するときは、1つの袋にまとめて包むことが多いとされます。会食がある法要では、出席する人数も考えて金額を決めます。

のし(掛け紙)と表書き

現金を包む袋

  1. 袋:黒白か双銀の水引がついた不祝儀袋を使います。浄土宗は、弔事の水引は黒白や双銀の結び切り(ほどけない結び方)がふさわしいとしています。
  2. 表書き:四十九日の法要では「御仏前」と書きます。全互協は、三十五日の法要までは「御霊前」、四十九日以降は「御仏前」としています。
  3. 名前:水引の下に、フルネームで書きます。
  4. お札:浄土宗は、新札以外を使うのが無難だとしています。

迷ったときは「御供物料」と書けば、宗教を問わず使えます(全互協)。「御香料」も葬儀・法要の両方で使えるとされています。書き方のくわしい手順は香典の書き方で説明しています。

品物にかける紙

品物には、水引を印刷した掛け紙(のし紙)をかけます。熨斗(のし)は、もともと「不祝儀ではない」しるしとして贈り物に添えたものです。日本大百科全書は、凶事の贈り物には熨斗をつけないのが本来の形だと説明しています。右上に飾りの「のし」がない掛け紙を選びます。

項目 選び方
水引の色 黒白が多い。黄白・双銀・白一色なども使われる
結び方 結び切り
表書き 「御供」または「御仏前」
名前 水引の下に姓かフルネーム

(曹洞宗、真宗大谷派、デジタル大辞泉、世界大百科事典をもとに作成)

世界大百科事典は、弔事の水引として黒と白、藍と白、黄と白、銀一色、白一色を挙げています。真宗大谷派も、菓子折りには黒白か黄白の水引をかけるとしています。どの色を使うかは地域の習わしに合わせ、店で「四十九日のお供えです」と伝えれば選んでもらえます。

四十九日の前と後で変わる表書き

時期 仏式(浄土真宗以外) 浄土真宗
通夜・葬儀〜三十五日の法要 御霊前 御仏前
四十九日の法要とその後 御仏前 御仏前
品物 御供(時期を問わない) 御供・御仏前

(全互協、曹洞宗、浄土真宗本願寺派、真宗大谷派の案内をもとに作成)

浄土真宗本願寺派は、故人の霊ではなく仏さまに供えるので、書くなら「御仏前」だとしています。真宗大谷派も、浄土真宗では亡くなった人を「霊」としてまつらないので「御霊前」は使わないとしています。

持参するか、送るか

場面 どうするか 時期
法要に出る 当日、施主に手渡す 受付か、始まる前のあいさつのとき
法要に出られない(現金) 現金書留で送り、手紙を添える 法要の前日までに届くように
法要に出られない(品物) 施主の家へ送る 前日までに。祭壇に飾るため早めに
参列者が多い法要 品物より現金にする ―
  • 当日の渡し方:袱紗(ふくさ)から出して、表書きが相手から読める向きで渡します。「御仏前にお供えください」と一言添えます。真宗大谷派は、家に伺ったら、まず金封と菓子折りを仏壇の前に供えてお参りするよう案内しています。
  • 送るとき:現金は郵便法第17条により書留で送ります。全互協は、香典を郵送するときはお悔やみの手紙を同封するのがマナーだとしています。法要の場合も、短い手紙を添えます。
  • 品物を送るとき:全互協は、供物は祭壇に飾るので早めに届けるよう勧めています。参会者が多くなりそうなときは、施主の都合を考えて現金にしたほうが無難だとしています。

施主に、出られないことを先に伝えておくと行き違いが防げます。送ってよいか、置き場所に困らないかも、そのとき一言たずねます。

地域や宗教で違うこと

  • 法要の日:全互協によると、関西では逮夜(たいや=忌日の前の晩)を大事にするので、忌日の前日に法要を営むことがあります。日付は四十九日の数え方で確かめられます。
  • 服装:喪服の参列者が多い土地もあります(全互協)。地元の年長の親族に聞くのが確実です。
  • お返しの表書き:施主が用意する引き出物の表書きは、西日本の「粗供養」「満中陰志」など、地域で違います。法事のお返し・引き出物にまとめています。

神式の場合(五十日祭)

神式では、仏式の四十九日にあたる「五十日祭」で忌明けとなります。神社本庁の小冊子によると、お包みは白黒の水引で、表書きは「玉串料」か「御霊前」です。蓮の花の絵がついた袋は仏式用なので使いません。霊前祭や年祭の服装は、一年祭までは喪服が基本で、数珠は使いません。

キリスト教式の場合

全互協によると、キリスト教では死を永遠の生命と考えるため、忌中や忌明けという考え方がありません。カトリックの追悼ミサや、プロテスタントの記念の礼拝などを、教会ごとの時期に営みます。全互協は、キリスト教式の法要の表書きを「御花料」としています。招かれたら、教会や遺族の案内に従います。

一周忌の服装やお供えは一周忌の準備と当日の流れで説明しています。

よくある質問

四十九日法要に参列するときの服装は?

全日本冠婚葬祭互助協会は、一般の参列者は地味な外出着でかまわないとしています。ただし喪服で参列する人が多い土地もあるため、年長の親族に確かめると安心です。施主や遺族から「平服で」と案内があれば、濃紺やグレーなどの地味な服にします。

四十九日のお供えは何を持っていけばいいですか?

現金を不祝儀袋に包んで持っていくのが一般的です。品物を持っていくなら、生花、果物、菓子、線香などが挙げられます。真宗大谷派は、参列者に配られることも多いので、個包装の菓子が好まれると案内しています。

四十九日のお供えの表書きは御霊前と御仏前のどちらですか?

全日本冠婚葬祭互助協会は、三十五日の法要までは「御霊前」、四十九日以降は「御仏前」としています。四十九日の法要に持っていくなら「御仏前」です。浄土真宗では時期にかかわらず「御仏前」を使い、「御霊前」は使いません。

四十九日のお供えの金額はいくらですか?

全日本冠婚葬祭互助協会は、葬儀の香典の半額程度が目安としています。同会が紹介している調査(1998年)では、四十九日は1万円が最も多く、5,000円、2万円と続きました。会食があるかどうかや、親族の間の申し合わせでも変わります。

四十九日法要に出られないときは、お供えを送ってもいいですか?

送ってかまいません。現金は現金書留で送り、短い手紙を添えます。品物は、祭壇に飾るので法要の前日までに届くようにします。施主に出られないことを先に伝え、送ってよいか一言たずねておくと行き違いが防げます。

出典・参考にした資料

  1. お葬式のマナー:法要に招かれたらどうする?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
  2. お葬式のマナー:法事(法要)に出席するときは?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
  3. お葬式のマナー:法要の進め方は?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
  4. お葬式のマナー:香典袋の表書きは「御霊前」それとも「御仏前」?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
  5. お葬式のマナー:袱紗はどのように包みますか?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
  6. お葬式のマナー:通夜・葬儀・告別式に出席できないときは一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-08 確認)
  7. 法事の営み方(服装と数珠・葬儀・法事の表書き)曹洞宗(曹洞禅ネット)(2026-10-08 確認)
  8. 葬儀・法事・お墓のこと(中陰・法事での持ち物・服装・金封の表書き)真宗大谷派(2026-10-08 確認)
  9. よくあるご質問(法事の飾り・金封の表書き)浄土真宗本願寺派(2026-10-08 確認)
  10. お盆の紹介(本願寺新報 2014年8月1日号)浄土真宗本願寺派(2026-10-08 確認)
  11. よくあるご質問(水引・薄墨・中陰表)浄土宗(2026-10-08 確認)
  12. 神道のお葬式 神葬祭(小冊子)神社本庁(2026-10-08 確認)
  13. 熨斗(デジタル大辞泉・日本大百科全書・改訂新版 世界大百科事典)コトバンク(小学館・平凡社)(2026-10-08 確認)
  14. 水引(デジタル大辞泉・改訂新版 世界大百科事典)コトバンク(小学館・平凡社)(2026-10-08 確認)
  15. 郵便法(第17条)e-Gov法令検索(2026-10-08 確認)

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