参列のマナー

葬儀・通夜・法事の服装 男性・女性・子どもの喪服と靴やアクセサリーの注意

更新 文 みおくり手帖 編集部

この記事の要点

  • 参列者は準喪服(ブラックスーツや黒のワンピース)が一般的。遺族より格上にしません。
  • アクセサリーは結婚指輪のほかは控えます。真珠をつけるなら一連のものにします。
  • 法事は回を重ねるごとに略式に。三回忌以降は地味な平服でよいとされます。
目次
  1. 喪服の格(正喪服・準喪服・略喪服)
  2. 遺族と参列者で違うこと
  3. 男性の服装
  4. 女性の服装
  5. アクセサリーと真珠の考え方
  6. 子ども・学生の服装
  7. 通夜の服装
  8. 季節ごとの注意
  9. 法事の服装(四十九日・一周忌・三回忌)
  10. 持ち物

葬儀・告別式に参列するときは、準喪服が一般的です。男性はブラックスーツ、女性は黒のワンピースやアンサンブルを着ます。喪主や遺族は、参列者と同じか、それより格の高い喪服にします。通夜はもともと地味な平服でもよいとされてきましたが、今は喪服で参列することもあります。法事は、回を重ねるごとに略式にしていきます。

服装の決まりは、地域や家、宗教によっても違います。この記事では一般的な目安を、男性・女性・子ども別にまとめました。迷ったときは、遺族や年長の親族に確かめると安心です。

喪服の格(正喪服・準喪服・略喪服)

喪服には、格の高い順に「正喪服」「準喪服」「略喪服」があります。

格 男性 女性 主に着る人・場面
正喪服 モーニング、紋付羽織袴 黒無地の和装、黒無地の正装のワンピースなど 喪主・近親者(本来の形)
準喪服 ブラックスーツ 黒のワンピース・スーツ・アンサンブル 遺族・一般の参列者
略喪服 濃紺・グレーの地味なスーツ 黒・紺・グレーの地味なワンピースやスーツ 通夜、三回忌以降の法事、「平服で」と言われたとき

全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)は、喪主の正式な装いをモーニングか紋付としています。モーニングは昼の礼装なので、通夜などの夜はブラックスーツを着ます。

ブラックスーツは準喪服ですが、全互協によると、ふつうの葬儀では参列者も喪主もブラックスーツを着ることが多いようです。

遺族と参列者で違うこと

  • 遺族は格の高い装いが本来です。全互協は、喪主・親族・近親者は正喪服が本来の形としながら、準喪服や略喪服でもかまわないとしています。
  • 参列者は遺族より格上にしません。全互協は、参列者が喪服を着る場合も、遺族より仰々しくならないよう略式にするよう案内しています。
  • 案内に「平服で」とあれば、それに合わせます。参列者は略喪服にします。遺族側は、喪服かそれに近い黒い服を選ぶと落ち着きます。

男性の服装

  1. スーツ:光沢のない黒のブラックスーツ。シングルでもダブルでもかまいません。
  2. シャツ:白の無地。色柄物やボタンダウンは避けます。
  3. ネクタイ:黒の無地。ネクタイピンはつけないのが一般的です。
  4. 靴下:黒の無地。
  5. 靴:黒の革靴。全互協は、金具のないプレーンなものを勧めています。光沢の強いエナメルは避けます。
  6. ベルト:黒で、目立つバックルのないもの。
  7. 小物:腕時計は控えめなものにし、結婚指輪のほかのアクセサリーは外します。

女性の服装

  1. 服:黒のワンピース、アンサンブル、スーツ。襟元が詰まった、肌の出ないデザインを選びます。全互協は、ノースリーブ、襟ぐりの大きいもの、レース地は避けるとしています。
  2. 丈:スカートはひざが隠れる長さにします。全互協は、ふだんの服の流行より少し長めと考えるよう案内しています。
  3. ストッキング:黒の薄手のもの。柄の入ったものは避けます。
  4. 靴:黒のパンプスで、光沢や飾りのないもの。サンダルやブーツは避けます。
  5. バッグ:黒で光沢のない小さめのもの。全互協は、和装のバッグは布製が正式としています。爬虫類の革や毛皮は、殺生を思わせるので避けるとされます。
  6. 化粧と髪:化粧は薄めにします。全互協は、アイシャドウやマニキュアはしないとしています。長い髪は低い位置でまとめ、髪留めは黒にします。

黒のパンツスーツで参列する人もいます。年配の親族が多い場では、ワンピースやスカートのほうが無難です。和装の喪服は、全互協によると喪主や近親者が着ることがほとんどです。参列者は洋装で問題ありません。

アクセサリーと真珠の考え方

全互協は、本来は結婚指輪以外のアクセサリーはつけないとしています。真珠のネックレスをつけるのがエチケットだと思われがちですが、必須ではありません。

それでも真珠をつける場合は、次の点に気をつけます。

  • 二連・三連のネックレスは避けます。「不幸が重なる」に通じるためです(全互協)。
  • 一連の、控えめな長さのものにします。色は白・黒・グレーが一般的です。
  • 光る金属や大ぶりのものは外します。ゴールドのアクセサリーや、揺れるイヤリングは目立ちます。

子ども・学生の服装

  • 制服がある学生:制服が正装になります。校章やリボンなどは、そのままでかまいません。
  • 制服がない子ども:黒・紺・グレー・白などの地味な色の服を選びます。男の子は白いシャツに黒や紺のズボン、女の子は白いブラウスに黒や紺のスカートやワンピースが目安です。
  • 小さな子ども・赤ちゃん:派手な色やキャラクター柄を避けた服で十分です。
  • 靴:黒や紺など地味な色の靴にします。光る飾りのついた靴は避けます。

喪服を持っていない大学生などは、黒や濃紺の無地のスーツ(就職活動用のスーツなど)を略喪服として着る方法があります。

通夜の服装

通夜は、本来は地味な平服でよいとされています。全互協は、派手なものでなければ平服でかまわず、喪服を着るなら略装にとしています。神社本庁も、友人・知人の通夜に弔問するときは喪服を着ないのが本来のマナーだと説明しています。

ただ、全互協の調査(2021年度)では、回答した参列者の60.2%が通夜だけに出席していました。通夜と告別式の両方は21.8%、告別式だけは18.0%です(回答数から編集部が計算)。通夜が多くの人にとってお別れの場になっているため、今は通夜にも喪服で参列することがあります。神社本庁も、告別式に出られず通夜祭だけの弔問になる場合は、喪服を着ることもあるとしています。

  • 仕事帰りに駆けつけるとき:濃紺やグレーのスーツなら、ネクタイを黒に替え、派手な小物を外します。女性は地味な服にし、アクセサリーを外します。
  • 訃報を聞いてすぐ弔問するとき:喪服ではなく平服で伺います。全互協は、喪服を着ていくと用意していたように見えて不自然だとしています。

ポイント

「平服でお越しください」の平服は、普段着という意味ではありません。略喪服を指すと考えるのが一般的です。ジーンズやカジュアルな服は避けます。

季節ごとの注意

夏

  • 男性:半袖のシャツでも、上着を着て参列します。屋外で待つ間は、脱いで手に持ってもかまいません。
  • 女性:半袖や五分袖のワンピースに上着を重ねる「アンサンブル」が便利です。全互協も、ひじ丈の袖のワンピースとジャケットの組み合わせは3つの季節に着られると紹介しています。夏でもストッキングははきます。
  • 汗対策:白か黒の無地のハンカチを持ちます。

冬

  • コート:黒・紺・グレーなど地味な色の無地を選びます。毛皮やファーのついたもの、光沢の強いものは避けます。
  • 脱ぐ場所:コートは会場の建物に入る前に脱ぎます。全互協は、受付の前にコートや手荷物を預けるよう案内しています。
  • 小物:手袋やマフラーも地味な色にし、焼香の前には外します。
  • 雪の日:歩きやすい靴で行き、会場で黒の靴に履き替える方法があります。

法事の服装(四十九日・一周忌・三回忌)

法事は、回を重ねるにつれて服装を略式にしていくのが一般的です。

法要 施主・遺族 招かれた人
四十九日 喪服 喪服か略喪服
一周忌 喪服 略喪服
三回忌 略喪服 地味な平服
七回忌以降 略喪服か地味な平服 地味な平服
  • 全互協は、施主側は一周忌までは喪服を着るとし、招かれた人は地味な外出着でかまわないとしています。ただし、喪服で参列する人が多い地域もあるので、年長者に確かめるよう勧めています。
  • 全互協は、グレーや濃紺の地味なスーツは三回忌以降の法要にも着ていけると紹介しています。
  • 施主から「平服で」と案内があれば、それに合わせます。

法要の時期は「四十九日法要の準備と当日の流れ」「一周忌・三回忌の数え方」で確認できます。

補足

浄土真宗:真宗大谷派は、法事には喪服か、派手ではない清楚な服装で参列し、念珠(数珠)を必ず持参するよう案内しています。

神式:神社本庁は、一年祭のあとは、男性ならダークスーツなど華美でない服装でよいとしています。5年・10年と年数がたつにつれ、徐々に平服にしてかまわないそうです。

持ち物

  • 数珠(念珠):仏式の葬儀や法事で使います。浄土真宗本願寺派は、房を下にたらして左手で持ち、合掌するときは両手にかけるとしています。浄土宗は、合掌の際は両手の親指にかけ、それ以外は左手首にかけるとしています。宗派によって形や持ち方が違います。
  • 香典:袱紗(ふくさ)に包んで持っていきます。書き方と包み方は「香典の書き方」、金額は「香典の金額相場」をご覧ください。
  • ハンカチ:白か黒の無地のものを用意します。
  • サブバッグ:荷物が多いときは、黒の布製の手提げにまとめます。

よくある質問

通夜は喪服で行ってもいいですか?

かまいません。通夜はもともと地味な平服でよいとされてきましたが、今は通夜だけに参列する人も多く、喪服で参列することもあります。訃報を聞いてすぐ駆けつける弔問のときは、喪服を着ないほうが自然とされます。

法事は何回忌まで喪服を着ますか?

全日本冠婚葬祭互助協会は、施主や遺族は一周忌までは喪服を着るとしています。三回忌以降は略喪服(濃紺やグレーの地味なスーツなど)にしていくのが一般的です。地域や家の考えで違うので、施主の案内に合わせます。

「平服でお越しください」と言われたら何を着ればいいですか?

普段着ではなく、略喪服を着ます。男性は濃紺やグレーの地味なスーツに白いシャツ、地味なネクタイ、女性は黒・紺・グレーの地味なワンピースやスーツが目安です。

子どもは葬儀に何を着ればいいですか?

制服がある学生は制服で参列するのが一般的です。制服がなければ、黒・紺・グレー・白など地味な色の服にします。小さな子どもは、派手な色やキャラクター柄を避けた服で十分です。

葬儀で真珠のネックレスはつけてもいいですか?

全日本冠婚葬祭互助協会は、本来は結婚指輪以外のアクセサリーはつけないとし、真珠のネックレスをつける場合も二連のものは「重なる」に通じるので避けるよう案内しています。つけるなら一連のものにとどめます。

出典・参考にした資料

  1. お葬式のマナー:会葬者の服装・アクセサリーは?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-07 確認)
  2. お葬式のマナー:遺族や親族の装いは?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-07 確認)
  3. お葬式のマナー:お葬式の正しい装いは?(喪主、親族、近親者)一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-07 確認)
  4. お葬式のマナー:葬儀・告別式に出席するときは?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-07 確認)
  5. お葬式のマナー:通夜に出席するときは?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-07 確認)
  6. お葬式のマナー:訃報を受けたときは?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-07 確認)
  7. お葬式のマナー:法要に招かれたらどうする?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-07 確認)
  8. 第6回香典に関するアンケート調査(令和3年度)集計結果一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-07 確認)
  9. 神葬祭(神葬祭に参列する際の服装について)神社本庁(2026-10-07 確認)
  10. 葬儀・法事・お墓のこと(法事での持ち物・服装)真宗大谷派(2026-10-07 確認)
  11. よくあるご質問(念珠の持ち方)浄土真宗本願寺派(2026-10-07 確認)
  12. よくあるご質問(お数珠の使い方)浄土宗(2026-10-07 確認)

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