お悔やみの言葉の例文 受付・遺族・メール・LINEでの伝え方と避けたい言葉
この記事の要点
- 基本は短く。「このたびはご愁傷さまでございます」などの一言で十分です。
- 重ね言葉や「死ぬ」などの直接的な言葉を避け、亡くなった理由は聞きません。
- 「冥福」は仏教の言葉。浄土真宗・神式・キリスト教では使わないとされます。
お悔やみの言葉は、短く静かに伝えるのが基本です。対面なら「このたびはご愁傷さまでございます」「心よりお悔やみ申し上げます」の一言で十分です。亡くなった理由は聞かず、重ね言葉などの忌み言葉を避けます。「ご冥福をお祈りします」は仏教の言葉なので、浄土真宗や神式、キリスト教では使わないとされます。
この記事では、受付・遺族への声かけ・電話・メール・LINE・取引先など、場面ごとの例文をまとめました。どれも短く、そのまま使える形にしています。
お悔やみを伝えるときの3つの心得
- 短くまとめます。遺族は葬儀の準備や弔問客の対応で疲れています。全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)も、ごく短い言葉ですませるよう案内しています。
- 亡くなった理由や様子を聞きません。病気や事故のいきさつを尋ねると、遺族の悲しみを深めてしまいます。
- 言葉を選びます。不幸が重なることを思わせる言葉や、「死ぬ」などの直接的な言葉は避けます。宗教によって使わない言葉もあります。
場面別の例文
通夜・葬儀の受付で
受付では、香典を渡しながら一言添える程度で十分です。
- 「このたびはご愁傷さまでございます。」
- 「心よりお悔やみ申し上げます。どうぞお供えください。」
- 「突然のことで……。お悔やみ申し上げます。」
声は小さめにします。言葉に詰まっても、頭を下げれば気持ちは伝わります。香典の渡し方は「香典の書き方」で説明しています。
遺族に直接声をかけるとき
遺族と言葉を交わすときも、長く話し込まないようにします。故人との関係や亡くなり方に合わせて、一言を選びます。
- 一般的な場合:「このたびは本当に残念でした。心よりお悔やみ申し上げます。」
- 急に亡くなった場合:「突然のことで、まだ信じられない思いです。どうかご無理をなさらないでください。」
- 長く看病されていた場合:「看病を続けてこられて、さぞお力落としのことと存じます。どうかお体を休めてください。」
- 故人にお世話になった場合:「〇〇さんには、いつも温かく声をかけていただきました。感謝の気持ちでいっぱいです。」
遺族が思い出を話し始めたら、聞き役に回ります。励ますつもりの「元気を出して」「がんばって」は、相手の負担になることがあるので控えます。
訃報を聞いて自宅に駆けつけたとき
親しい間柄なら、知らせを受けてすぐに駆けつけることもあります。全互協は、このときは喪服ではなく平服でよいとしています。
- 「知らせを聞いて、取るものも取りあえず伺いました。お手伝いできることがあれば、おっしゃってください。」
玄関先でお悔やみを述べて、長居せずに失礼します。
電話で
遺族への電話は、取り込み中の相手の時間を取ってしまいます。全互協も、電話で長々とお悔やみを述べないよう案内しています。用件だけを短く伝えます。
- 「〇〇です。お母様のこと、いま伺いました。突然のことで言葉もありません。お忙しいと思いますので、これで失礼します。何かあれば、遠慮なく声をかけてください。」
通夜や葬儀の日程は、遺族に直接聞くより、案内状や共通の知人に確かめると負担をかけません。
メールで(友人・同僚へ)
ふだんメールでやりとりしている相手なら、メールで伝えてもかまわないと考えられています。件名で用件と差出人がわかるようにします。
件名:お悔やみ申し上げます(山田より)
〇〇さん
お父様が亡くなられたと伺い、驚いています。
心よりお悔やみ申し上げます。大変なときだと思いますので、返信は気にしないでください。
落ち着いたころに、また声をかけさせてください。山田
時候のあいさつは入れず、すぐ本題に入ります。「返信は不要です」と添えると、遺族が返事に気を使わずにすみます。
LINEで
LINEで送るのは、日ごろからLINEでやりとりしている親しい相手に限ると安心です。スタンプや絵文字は使いません。
〇〇、おばあさまのこと聞きました。
本当に残念です。心からお悔やみ申し上げます。
返事はいらないからね。
何かできることがあったら、いつでも言ってね。
既読がつかなくても、追いかけて送らないようにします。
上司・目上の人へ
目上の人には、丁寧な言葉で短く伝えます。メールで送る場合の例です。
件名:お悔やみ申し上げます(〇〇課 佐藤)
〇〇部長
このたびはご尊父様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。
本来であれば直接お伺いすべきところ、メールでのご連絡となりますことをお許しください。仕事のことはご心配なさらず、どうかご自身のお体を大切になさってください。
なお、ご返信には及びません。佐藤
取引先へ
会社として伝える場合は、弔電や手紙が丁寧です。ふだんからメールでやりとりしている相手には、メールで伝えることもあります。
件名:お悔やみ申し上げます(株式会社〇〇 田中)
株式会社△△
営業部長 〇〇様貴社会長 〇〇様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。
生前に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに、
社員一同、心より哀悼の意を表します。略儀ながら、メールにてお悔やみ申し上げます。
株式会社〇〇 営業部 田中一郎
手紙で(香典を郵送するとき)
参列できないときは、香典にお悔やみの手紙を添えます。お悔やみの手紙では、頭語や時候のあいさつを省いて、すぐ本題に入るのが一般的とされます。
〇〇様のご逝去の知らせを受け、ただただ驚いております。
すぐにでもお伺いしたいところですが、遠方のためかなわず、申し訳ございません。
心ばかりのものを同封いたしましたので、お供えいただければ幸いです。
ご家族の皆さまも、どうかお体を大切になさってください。
略儀ながら、書中にてお悔やみ申し上げます。
故人の呼び方(敬称)
| 相手から見た故人 | 呼び方の例 |
|---|---|
| 父 | お父様・ご尊父様 |
| 母 | お母様・ご母堂様 |
| 夫 | ご主人様・ご夫君様 |
| 妻 | 奥様・ご令室様 |
| 息子 | ご子息様・ご令息様 |
| 娘 | お嬢様・ご令嬢様 |
| 祖父・祖母 | ご祖父様・ご祖母様 |
話すときは「お父様」「お母様」で十分です。手紙や、取引先あての文では「ご尊父様」「ご母堂様」などを使います。
避けたい言葉と言い換え
重ね言葉・不幸が続くことを思わせる言葉
全互協は、不幸が重なることを連想させる重ね言葉として「重ね重ね」「たびたび」「返す返す」「しばしば」「ますます」「再三」「重々」を挙げています。「再び」「続いて」「追って」なども、不幸が続くことを思わせるので避けるとされます。
不幸を連想させる言葉
全互協は、「苦しむ」「つらい」「浮かばれない」「迷う」なども、お悔やみでは使わない言葉として挙げています。
直接的な言葉の言い換え
| 避けたい言葉 | 言い換えの例 |
|---|---|
| 死ぬ・死亡 | ご逝去・お亡くなりになる |
| 生きていたころ | ご生前・お元気だったころ |
| 急死 | 突然のこと・急なこと |
| 重ね重ね | 心より・深く |
| たびたび | いつも・よく |
| 再三 | 何度も |
宗教によって避けたい言葉
| 宗教 | 避けたいとされる言葉 | 使いやすい言葉の例 |
|---|---|---|
| 浄土真宗 | 冥福・ご霊前・安らかにお眠りください | 謹んで哀悼の意を表します |
| 神式 | 冥福・成仏・供養・回向 | 心よりお悔やみ申し上げます |
| キリスト教 | 冥福・成仏・供養・ご愁傷さま | 安らかな眠りをお祈りいたします |
- 浄土真宗:真宗大谷派は、「冥福」は「冥土の幸福」を略した言葉で、迷いの世界での幸せを祈る意味になると説明しています。真宗では、亡くなった人は迷うことなく浄土に還って仏になると教えるため、「ご冥福をお祈りします」は使いません。「安らかにお眠りください」「ご霊前に申しあげます」も、教えのうえからふさわしくないとしています。
- 神式:全互協は、「冥福」「成仏」「供養」「回向」は仏教の言葉なので、神式では使わないとしています。
- キリスト教:全互協によると、キリスト教では死を、神のもとでの永遠の命への出発と考えます。そのため「ご愁傷さま」は使わず、慰めやねぎらいの言葉をかけるよう案内しています。仏教の言葉も使いません。
宗教がわからないときは、「心よりお悔やみ申し上げます」「謹んで哀悼の意を表します」が使いやすい言葉です。どちらも、特定の宗教の言葉を含みません。
補足
真宗大谷派は、弔電や弔辞では「謹んで哀悼の意を表します」と述べたうえで、故人との出会いを振り返ってはどうかと提案しています。決まり文句を並べるより、故人との思い出を一言添えるほうが、遺族の心に届きやすくなります。
お悔やみを受けたときの返し方(遺族の方へ)
対面でお悔やみを受けたときは、「恐れ入ります」「ありがとうございます」と短く返せば十分です。気の利いた返事を考える必要はありません。
メールやLINEには、すぐに返さなくてかまいません。葬儀が済んで落ち着いてから返します。「返信不要」とあれば、返さなくても失礼にはあたりません。
友人への返信の例です。
温かい言葉をありがとう。
少し落ち着いたら、またこちらから連絡するね。
上司や取引先への返信の例です。
〇〇様
このたびはご丁寧なお悔やみをいただき、ありがとうございました。
おかげさまで、葬儀を無事に終えることができました。
不在の間ご迷惑をおかけしましたが、〇日より出社いたします。
今後ともよろしくお願いいたします。
遺族から返事が来たら
自分が送ったお悔やみに遺族から返事が来たら、さらに返す必要はありません。やりとりが続くと、遺族の負担になるためです。
年末が近い時期に家族を亡くした人への気づかいは、「喪中はがきの出し方」の「受け取ったとき」の項でも紹介しています。
よくある質問
「ご愁傷さまです」と「お悔やみ申し上げます」の違いは?
「ご愁傷さま」は遺族の悲しみを気づかう言葉で、主に対面で使います。「お悔やみ申し上げます」は亡くなったことを悼む気持ちを表す言葉で、話すときにも手紙やメールにも使えます。どちらも通夜や葬儀で使える言葉です。
お悔やみをLINEやメールで送ってもいいですか?
ふだんからLINEやメールでやりとりしている親しい相手なら、送ってかまわないと考えられています。短くまとめ、絵文字やスタンプは使わず、「返信は不要です」と添えると遺族の負担を減らせます。目上の人や取引先には、関係に応じて弔電や手紙も考えましょう。
「ご冥福をお祈りします」は使ってはいけないのですか?
仏教の言葉なので、神式やキリスト教では使わないとされます。浄土真宗でも、真宗大谷派は教えのうえからふさわしくないとしています。宗教がわからないときは「心よりお悔やみ申し上げます」が使いやすい言葉です。
お悔やみで避けたほうがよい言葉は?
「重ね重ね」「たびたび」「再三」などの重ね言葉、「再び」「続いて」など不幸が続くことを思わせる言葉、「死ぬ」「死亡」などの直接的な言葉は避けるのが一般的です。「ご逝去」「ご生前」などに言い換えます。
お悔やみのメールやLINEには返信すべきですか?(遺族側)
急いで返す必要はありません。落ち着いてから「温かい言葉をありがとうございました」と短く返せば十分です。「返信不要」とあれば、無理に返さなくてもかまいません。
出典・参考にした資料
- お葬式のマナー:お悔やみの言葉は何と言えばいいですか?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-07 確認)
- お葬式のマナー:弔問・会葬のタブーを教えて!一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-07 確認)
- お葬式のマナー:通夜に出席するときは?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-07 確認)
- お葬式のマナー:キリスト教式のマナーは?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-07 確認)
- お葬式のマナー:訃報を受けたときは?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-07 確認)
- お葬式のマナー:すぐに弔問できない場合は?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-07 確認)
- 葬儀・法事・お墓のこと(弔電・弔辞)真宗大谷派(2026-10-07 確認)