参列のマナー

お悔やみの言葉の例文 受付・遺族・メール・LINEでの伝え方と避けたい言葉

更新 文 みおくり手帖 編集部

この記事の要点

  • 基本は短く。「このたびはご愁傷さまでございます」などの一言で十分です。
  • 重ね言葉や「死ぬ」などの直接的な言葉を避け、亡くなった理由は聞きません。
  • 「冥福」は仏教の言葉。浄土真宗・神式・キリスト教では使わないとされます。
目次
  1. お悔やみを伝えるときの3つの心得
  2. 場面別の例文
  3. 故人の呼び方(敬称)
  4. 避けたい言葉と言い換え
  5. 宗教によって避けたい言葉
  6. お悔やみを受けたときの返し方(遺族の方へ)
  7. 遺族から返事が来たら

お悔やみの言葉は、短く静かに伝えるのが基本です。対面なら「このたびはご愁傷さまでございます」「心よりお悔やみ申し上げます」の一言で十分です。亡くなった理由は聞かず、重ね言葉などの忌み言葉を避けます。「ご冥福をお祈りします」は仏教の言葉なので、浄土真宗や神式、キリスト教では使わないとされます。

この記事では、受付・遺族への声かけ・電話・メール・LINE・取引先など、場面ごとの例文をまとめました。どれも短く、そのまま使える形にしています。

お悔やみを伝えるときの3つの心得

  1. 短くまとめます。遺族は葬儀の準備や弔問客の対応で疲れています。全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)も、ごく短い言葉ですませるよう案内しています。
  2. 亡くなった理由や様子を聞きません。病気や事故のいきさつを尋ねると、遺族の悲しみを深めてしまいます。
  3. 言葉を選びます。不幸が重なることを思わせる言葉や、「死ぬ」などの直接的な言葉は避けます。宗教によって使わない言葉もあります。

場面別の例文

通夜・葬儀の受付で

受付では、香典を渡しながら一言添える程度で十分です。

  • 「このたびはご愁傷さまでございます。」
  • 「心よりお悔やみ申し上げます。どうぞお供えください。」
  • 「突然のことで……。お悔やみ申し上げます。」

声は小さめにします。言葉に詰まっても、頭を下げれば気持ちは伝わります。香典の渡し方は「香典の書き方」で説明しています。

遺族に直接声をかけるとき

遺族と言葉を交わすときも、長く話し込まないようにします。故人との関係や亡くなり方に合わせて、一言を選びます。

  • 一般的な場合:「このたびは本当に残念でした。心よりお悔やみ申し上げます。」
  • 急に亡くなった場合:「突然のことで、まだ信じられない思いです。どうかご無理をなさらないでください。」
  • 長く看病されていた場合:「看病を続けてこられて、さぞお力落としのことと存じます。どうかお体を休めてください。」
  • 故人にお世話になった場合:「〇〇さんには、いつも温かく声をかけていただきました。感謝の気持ちでいっぱいです。」

遺族が思い出を話し始めたら、聞き役に回ります。励ますつもりの「元気を出して」「がんばって」は、相手の負担になることがあるので控えます。

訃報を聞いて自宅に駆けつけたとき

親しい間柄なら、知らせを受けてすぐに駆けつけることもあります。全互協は、このときは喪服ではなく平服でよいとしています。

  • 「知らせを聞いて、取るものも取りあえず伺いました。お手伝いできることがあれば、おっしゃってください。」

玄関先でお悔やみを述べて、長居せずに失礼します。

電話で

遺族への電話は、取り込み中の相手の時間を取ってしまいます。全互協も、電話で長々とお悔やみを述べないよう案内しています。用件だけを短く伝えます。

  • 「〇〇です。お母様のこと、いま伺いました。突然のことで言葉もありません。お忙しいと思いますので、これで失礼します。何かあれば、遠慮なく声をかけてください。」

通夜や葬儀の日程は、遺族に直接聞くより、案内状や共通の知人に確かめると負担をかけません。

メールで(友人・同僚へ)

ふだんメールでやりとりしている相手なら、メールで伝えてもかまわないと考えられています。件名で用件と差出人がわかるようにします。

件名:お悔やみ申し上げます(山田より)

〇〇さん

お父様が亡くなられたと伺い、驚いています。
心よりお悔やみ申し上げます。

大変なときだと思いますので、返信は気にしないでください。
落ち着いたころに、また声をかけさせてください。

山田

時候のあいさつは入れず、すぐ本題に入ります。「返信は不要です」と添えると、遺族が返事に気を使わずにすみます。

LINEで

LINEで送るのは、日ごろからLINEでやりとりしている親しい相手に限ると安心です。スタンプや絵文字は使いません。

〇〇、おばあさまのこと聞きました。
本当に残念です。心からお悔やみ申し上げます。
返事はいらないからね。
何かできることがあったら、いつでも言ってね。

既読がつかなくても、追いかけて送らないようにします。

上司・目上の人へ

目上の人には、丁寧な言葉で短く伝えます。メールで送る場合の例です。

件名:お悔やみ申し上げます(〇〇課 佐藤)

〇〇部長

このたびはご尊父様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。
本来であれば直接お伺いすべきところ、メールでのご連絡となりますことをお許しください。

仕事のことはご心配なさらず、どうかご自身のお体を大切になさってください。
なお、ご返信には及びません。

佐藤

取引先へ

会社として伝える場合は、弔電や手紙が丁寧です。ふだんからメールでやりとりしている相手には、メールで伝えることもあります。

件名:お悔やみ申し上げます(株式会社〇〇 田中)

株式会社△△
営業部長 〇〇様

貴社会長 〇〇様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。
生前に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに、
社員一同、心より哀悼の意を表します。

略儀ながら、メールにてお悔やみ申し上げます。

株式会社〇〇 営業部 田中一郎

手紙で(香典を郵送するとき)

参列できないときは、香典にお悔やみの手紙を添えます。お悔やみの手紙では、頭語や時候のあいさつを省いて、すぐ本題に入るのが一般的とされます。

〇〇様のご逝去の知らせを受け、ただただ驚いております。
すぐにでもお伺いしたいところですが、遠方のためかなわず、申し訳ございません。
心ばかりのものを同封いたしましたので、お供えいただければ幸いです。
ご家族の皆さまも、どうかお体を大切になさってください。
略儀ながら、書中にてお悔やみ申し上げます。

故人の呼び方(敬称)

相手から見た故人 呼び方の例
父 お父様・ご尊父様
母 お母様・ご母堂様
夫 ご主人様・ご夫君様
妻 奥様・ご令室様
息子 ご子息様・ご令息様
娘 お嬢様・ご令嬢様
祖父・祖母 ご祖父様・ご祖母様

話すときは「お父様」「お母様」で十分です。手紙や、取引先あての文では「ご尊父様」「ご母堂様」などを使います。

避けたい言葉と言い換え

重ね言葉・不幸が続くことを思わせる言葉

全互協は、不幸が重なることを連想させる重ね言葉として「重ね重ね」「たびたび」「返す返す」「しばしば」「ますます」「再三」「重々」を挙げています。「再び」「続いて」「追って」なども、不幸が続くことを思わせるので避けるとされます。

不幸を連想させる言葉

全互協は、「苦しむ」「つらい」「浮かばれない」「迷う」なども、お悔やみでは使わない言葉として挙げています。

直接的な言葉の言い換え

避けたい言葉 言い換えの例
死ぬ・死亡 ご逝去・お亡くなりになる
生きていたころ ご生前・お元気だったころ
急死 突然のこと・急なこと
重ね重ね 心より・深く
たびたび いつも・よく
再三 何度も

宗教によって避けたい言葉

宗教 避けたいとされる言葉 使いやすい言葉の例
浄土真宗 冥福・ご霊前・安らかにお眠りください 謹んで哀悼の意を表します
神式 冥福・成仏・供養・回向 心よりお悔やみ申し上げます
キリスト教 冥福・成仏・供養・ご愁傷さま 安らかな眠りをお祈りいたします
  • 浄土真宗:真宗大谷派は、「冥福」は「冥土の幸福」を略した言葉で、迷いの世界での幸せを祈る意味になると説明しています。真宗では、亡くなった人は迷うことなく浄土に還って仏になると教えるため、「ご冥福をお祈りします」は使いません。「安らかにお眠りください」「ご霊前に申しあげます」も、教えのうえからふさわしくないとしています。
  • 神式:全互協は、「冥福」「成仏」「供養」「回向」は仏教の言葉なので、神式では使わないとしています。
  • キリスト教:全互協によると、キリスト教では死を、神のもとでの永遠の命への出発と考えます。そのため「ご愁傷さま」は使わず、慰めやねぎらいの言葉をかけるよう案内しています。仏教の言葉も使いません。

宗教がわからないときは、「心よりお悔やみ申し上げます」「謹んで哀悼の意を表します」が使いやすい言葉です。どちらも、特定の宗教の言葉を含みません。

補足

真宗大谷派は、弔電や弔辞では「謹んで哀悼の意を表します」と述べたうえで、故人との出会いを振り返ってはどうかと提案しています。決まり文句を並べるより、故人との思い出を一言添えるほうが、遺族の心に届きやすくなります。

お悔やみを受けたときの返し方(遺族の方へ)

対面でお悔やみを受けたときは、「恐れ入ります」「ありがとうございます」と短く返せば十分です。気の利いた返事を考える必要はありません。

メールやLINEには、すぐに返さなくてかまいません。葬儀が済んで落ち着いてから返します。「返信不要」とあれば、返さなくても失礼にはあたりません。

友人への返信の例です。

温かい言葉をありがとう。
少し落ち着いたら、またこちらから連絡するね。

上司や取引先への返信の例です。

〇〇様

このたびはご丁寧なお悔やみをいただき、ありがとうございました。
おかげさまで、葬儀を無事に終えることができました。
不在の間ご迷惑をおかけしましたが、〇日より出社いたします。
今後ともよろしくお願いいたします。

遺族から返事が来たら

自分が送ったお悔やみに遺族から返事が来たら、さらに返す必要はありません。やりとりが続くと、遺族の負担になるためです。

年末が近い時期に家族を亡くした人への気づかいは、「喪中はがきの出し方」の「受け取ったとき」の項でも紹介しています。

よくある質問

「ご愁傷さまです」と「お悔やみ申し上げます」の違いは?

「ご愁傷さま」は遺族の悲しみを気づかう言葉で、主に対面で使います。「お悔やみ申し上げます」は亡くなったことを悼む気持ちを表す言葉で、話すときにも手紙やメールにも使えます。どちらも通夜や葬儀で使える言葉です。

お悔やみをLINEやメールで送ってもいいですか?

ふだんからLINEやメールでやりとりしている親しい相手なら、送ってかまわないと考えられています。短くまとめ、絵文字やスタンプは使わず、「返信は不要です」と添えると遺族の負担を減らせます。目上の人や取引先には、関係に応じて弔電や手紙も考えましょう。

「ご冥福をお祈りします」は使ってはいけないのですか?

仏教の言葉なので、神式やキリスト教では使わないとされます。浄土真宗でも、真宗大谷派は教えのうえからふさわしくないとしています。宗教がわからないときは「心よりお悔やみ申し上げます」が使いやすい言葉です。

お悔やみで避けたほうがよい言葉は?

「重ね重ね」「たびたび」「再三」などの重ね言葉、「再び」「続いて」など不幸が続くことを思わせる言葉、「死ぬ」「死亡」などの直接的な言葉は避けるのが一般的です。「ご逝去」「ご生前」などに言い換えます。

お悔やみのメールやLINEには返信すべきですか?(遺族側)

急いで返す必要はありません。落ち着いてから「温かい言葉をありがとうございました」と短く返せば十分です。「返信不要」とあれば、無理に返さなくてもかまいません。

出典・参考にした資料

  1. お葬式のマナー:お悔やみの言葉は何と言えばいいですか?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-07 確認)
  2. お葬式のマナー:弔問・会葬のタブーを教えて!一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-07 確認)
  3. お葬式のマナー:通夜に出席するときは?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-07 確認)
  4. お葬式のマナー:キリスト教式のマナーは?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-07 確認)
  5. お葬式のマナー:訃報を受けたときは?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-07 確認)
  6. お葬式のマナー:すぐに弔問できない場合は?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-07 確認)
  7. 葬儀・法事・お墓のこと(弔電・弔辞)真宗大谷派(2026-10-07 確認)

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