喪中はがきの出し方 いつまでに出すか・親族の範囲・文例と寒中見舞い
この記事の要点
- 相手が年賀状を準備する前、11月〜12月上旬に届くように出すのが目安です。
- 出す範囲は、配偶者と2親等(父母・子・祖父母・兄弟姉妹・孫など)までが目安です。
- 間に合わなければ、松の内が明けてから立春の前日ごろまでに寒中見舞いで知らせます。
目次
喪中はがきは、身内を亡くした年に、翌年の年賀のあいさつを控えることを伝えるはがきです。相手が年賀状を準備し始める前の、11月中旬〜12月上旬に届くように出すのが目安です。出す範囲は、配偶者と2親等(父母・子・祖父母・兄弟姉妹・孫など)までが一般的な目安とされます。
日本郵便は、喪中はがきの正式な名前は「年賀欠礼状」だと説明しています。亡くなったことを知らせる訃報ではなく、新年を喜ぶあいさつを控えることを詫びるあいさつ状です。この記事では、出す時期と範囲、文例、出し忘れたときの寒中見舞い、受け取った側の対応までをまとめました。
喪中とは 忌中との違い
喪中(もちゅう)は、身内を亡くした人が故人をしのび、お祝いごとを控えて過ごす期間です。法律の決まりはなく、一般に亡くなってから1年ほど、一周忌のころまでを喪中とすることが多いとされます。
忌中(きちゅう)は、喪中のなかでも特に身を慎む期間です。仏式では四十九日まで、神式では五十日祭までとされます。全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)は、忌中は人の死を穢れととらえる考えから来ていると説明しています。神社本庁によると、神式では五十日祭を終えたあと家を祓い、神棚のおまつりを再開します。
| 項目 | 喪中 | 忌中 |
|---|---|---|
| 期間の目安 | 一周忌のころまで(約1年) | 仏式は四十九日、神式は五十日祭まで |
| 区切りの行事 | 一周忌 | 四十九日法要・五十日祭 |
四十九日や一周忌の日付は、「四十九日の数え方」「一周忌・三回忌の数え方」や法要日程の計算ツールで確かめられます。
補足
宗教によって考え方は違います。真宗大谷派は、死を穢れとして清め塩を使うことなどは迷信にすぎないとしています。全互協は、キリスト教には忌中や忌明けの考え方はないとしています。喪中はがきは宗教の決まりというより、年賀のあいさつを控えることを知らせる社会の慣習です。出すかどうかは、家の考えで決めてかまいません。
いつまでに出すか
喪中はがきは、相手が年賀状を書き始める前に届くようにします。11月中旬から12月上旬に届くように出すのが、一般的な目安です。
2026年(2027年の年賀状)の日程です。
| 日付 | できごと |
|---|---|
| 2026年9月1日 | 郵便局で喪中はがき印刷の申し込み受付が始まる |
| 2026年11月2日 | 2027年用の年賀はがきの販売開始 |
| 2026年12月20日 | 年賀状の受付(引受)開始 |
| 2026年12月23日 | 郵便局の喪中はがき印刷の受付終了 |
| 2026年12月27日 | 年賀状を元日に届けるための差し出しの目安 |
| 2027年1月7日 | 松の内の終わり(地域によっては15日) |
| 2027年2月4日 | 立春(寒中見舞いはこの前日ごろまで) |
(日本郵便の2026年8月31日の発表と寒中見舞いの案内、国立天文台の暦要項による)
日本郵便は2027年用の年賀状から、受付開始を12月15日から20日に遅らせました。元日に届ける差し出しの目安も、25日から27日になっています。ただ、11月の年賀はがきの発売とともに準備を始める人もいます。12月上旬までに届くように出すと安心です。
ポイント
11月や12月に亡くなって準備が間に合わないときは、無理に年内に出さなくてもかまいません。年が明けてから、寒中見舞いで知らせる方法があります(後半で説明します)。
誰が亡くなったら出すか(範囲の目安)
喪中はがきを出す範囲に、法律の決まりはありません。一般には、配偶者と2親等までの親族が亡くなったときに出すのが目安とされます。
親等は、民法第726条で、世代の数で数えると決められています。
| 親等 | 自分の側 | 配偶者の側 |
|---|---|---|
| 配偶者 | 夫・妻 | ― |
| 1親等 | 父母・子 | 配偶者の父母 |
| 2親等 | 祖父母・兄弟姉妹・孫 | 配偶者の祖父母・兄弟姉妹 |
| 3親等(目安の外) | おじ・おば・甥・姪 | 配偶者のおじ・おばなど |
2親等でも、離れて暮らしていた祖父母や兄弟姉妹のときは、出さない家もあります。反対に、3親等のおじ・おばでも、一緒に暮らしていたり特に親しかったりすれば出すことがあります。家族で相談して決めましょう。
補足
仕事の取引先には、個人として喪中でも、会社としての年賀状は例年どおり出すという考え方もあります。勤め先の決まりに合わせます。
誰に出すか
- 毎年、年賀状をやりとりしている人に出します。
- 葬儀に参列してくれた人にも出すのが一般的です。
- 故人と年賀状をやりとりしていた人にも出しておくと、翌年に故人あての年賀状が届くのを防げます。
- 家族葬などで亡くなったことを知らせていない人には、喪中はがきがお知らせを兼ねます。家族葬のあとの知らせ方は「家族葬・一般葬・一日葬・直葬の違い」でも触れています。
書く内容と順番
喪中はがきは、次の順に書くと整います。
- あいさつ:喪中のため、新年のあいさつを控えることを伝えます。
- 誰が亡くなったか:差出人から見た続柄と名前、亡くなった月、年齢を書きます。
- お礼:故人が生前にお世話になったことへのお礼を書きます。
- 結び:相手の健康や幸せを願う言葉で締めます。
- 日付:「令和八年十一月」のように、年と月だけを書きます。
- 差出人:住所と氏名を書きます。夫婦や家族の連名でもかまいません。
続柄は、差出人から見た関係で書きます。夫婦の連名で妻の父が亡くなった場合は、「妻の父」や「義父」とします。年齢は書かなくてもかまいません。書く場合、満年齢にするか「享年」(数え年)にするかは家で決めます。
文例
そのまま使えるよう、短くまとめた文例です。名前や月日は書き換えてください。
基本の文例
喪中につき年末年始のごあいさつを失礼させていただきます
本年六月に父 一郎が八十二歳で永眠いたしました
生前は格別のお心遣いをいただき 心よりお礼申し上げます
明年も変わらぬお付き合いをお願いいたします令和八年十一月
二人が亡くなった年の文例
喪中のため新年のごあいさつを控えさせていただきます
本年三月に祖母 ハナが九十五歳で
九月に父 一郎が八十二歳で永眠いたしました
これまでのご厚情に深く感謝いたします
寒さに向かう折 皆さまのご健康をお祈りいたします令和八年十一月
家族葬で知らせていなかったときの文例
喪中につき年始のごあいさつをご遠慮申し上げます
本年八月に母 花子が七十八歳で他界いたしました
葬儀は本人の希望により家族のみで執り行いました
お知らせが遅くなりましたことをお詫び申し上げます
皆さまのご多幸をお祈りいたします令和八年十一月
補足
あいさつ状は、句読点を入れずに書く慣習があります。句読点の代わりに一字空けにして、読みやすく区切ります。読みやすさを優先して、句読点を入れてもかまいません。
書かないこと
- 近況報告:引っ越しや転職などは書きません。伝えたいときは別の機会にします。
- お祝いごと:結婚や出産の知らせは、別のはがきで伝えます。
- お祝いの言葉:「おめでとう」「賀」などの言葉は使いません。
- 頭語と結語:「拝啓」「敬具」は入れません。
- 亡くなった理由:病名や事故のことは書かなくてかまいません。
- 派手な色や写真:落ち着いた色や柄のはがきにします。
はがきと切手の選び方
- 切手:日本郵便は、喪中はがきには「弔事用85円普通切手」を使うよう案内しています。市販の喪中用はがきなど、切手を貼るはがきに使います。
- はがき:郵便局の通常はがき(85円)なら、切手を貼らずに出せます。年賀はがきは使いません。
- 印刷:郵便局でも、カタログから喪中はがきの印刷を申し込めます。2026年は12月23日まで受け付けています。
出し忘れたとき・12月に亡くなったとき(寒中見舞い)
年内に喪中はがきを出せなかったときは、年が明けてから「寒中見舞い」で知らせます。日本郵便は、年賀状への返事が松の内を過ぎてしまうときに寒中見舞いを使うと説明しています。
- 出す時期:日本郵便は、松の内(1月1日〜7日、地域によっては15日まで)を過ぎてから出すと案内しています。立春の前日(2月3日)ごろまでに出します。2027年の立春は2月4日です(国立天文台)。
- 書くこと:年賀状をいただいたお礼、誰がいつ亡くなったか、喪中のため年始のあいさつを控えたことを書きます。
寒中見舞いの文例
寒中お見舞い申し上げます
ご丁寧な年始のごあいさつをいただき ありがとうございました
昨年十二月に父 一郎が八十二歳で永眠いたしましたため
年始のごあいさつを控えさせていただきました
ご連絡が遅れましたことをお詫び申し上げます
寒さ厳しき折 どうかご自愛ください令和九年一月
喪中はがきを受け取ったら
- 年賀状は送りません。相手が喪中なので、翌年の年賀状は控えます。
- 返事は必須ではありません。何もしなくても失礼にはあたらないとされます。
- 気持ちを伝えたいときは、年内に「喪中見舞い」のはがきや手紙を送るか、松の内が明けてから寒中見舞いを送ります。日本郵便も、寒中見舞いは喪中だった人への新年のあいさつ状に使うと説明しています。
- 亡くなったことを初めて知ったときは、お悔やみの手紙を送ったり、遺族の都合を聞いてから弔問したりします。香典を郵送するときは現金書留にします。包み方は「香典の書き方」をご覧ください。
喪中見舞いの文例
喪中のおはがきをいただき お母様のご逝去を知りました
存じ上げずにおりましたことをお許しください
心よりお悔やみ申し上げます
寒さに向かう折 どうかお体を大切になさってください
言葉の選び方は「お悔やみの言葉」でも紹介しています。
喪中に年賀状が届いたら
行き違いなどで、喪中に年賀状が届くことがあります。相手を責めることではありません。
- 松の内が明けるのを待ちます。返事は年賀状ではなく、寒中見舞いにします。
- お礼と喪中だったことを伝えます。上の寒中見舞いの文例が使えます。
- 喪中はがきを出した相手から届いた場合は、返事をしなくてもかまいません。
喪中の間に控えること
一般に、喪中の間は年賀状のほか、正月飾りやおせちなどのお祝いごとを控えるとされます。神社へのお参りは、忌明け(神式では五十日祭)を過ぎてからにするという考え方もあります。どこまで控えるかは家や地域で違うので、家族で相談して決めましょう。
よくある質問
喪中はがきはいつまでに出せばいいですか?
相手が年賀状を準備し始める前の、11月中旬〜12月上旬に届くように出すのが目安です。日本郵便は2027年用の年賀はがきを2026年11月2日に発売し、年賀状の受付は12月20日から始まります。12月上旬までに届くようにすると安心です。
喪中はがきは誰が亡くなったときに出しますか?
法律の決まりはなく、配偶者と2親等までの親族(父母・子・配偶者の父母、祖父母・兄弟姉妹・孫など)が亡くなったときに出すのが一般的な目安です。同居の有無や付き合いの深さで、家族で相談して決めます。
12月に亡くなった場合はどうすればいいですか?
年内に出せるなら喪中はがきを出します。間に合わない場合は、年が明けて松の内(一般に1月7日まで)が過ぎてから、寒中見舞いで亡くなったことと年始のあいさつを控えたことを知らせます。日本郵便は、寒中見舞いは立春の前日(2月3日)ごろまでに出すよう案内しています。
喪中はがきを受け取ったら返事は必要ですか?
返事は必須ではありません。翌年の年賀状は送らないようにします。気持ちを伝えたいときは、年内に喪中見舞いを送るか、松の内が明けてから寒中見舞いを送ります。
喪中に年賀状が届いたらどうすればいいですか?
年賀状ではなく、松の内が明けてから寒中見舞いで返事をします。年賀状へのお礼と、喪中のため年始のあいさつを控えたことを書きます。
出典・参考にした資料
- 切手のマナー(喪中はがきの切手)日本郵便株式会社(2026-10-07 確認)
- 切手(普通切手・慶弔用)日本郵便株式会社(2026-10-07 確認)
- 通常はがき日本郵便株式会社(2026-10-07 確認)
- 2027(令和9)年用年賀はがき等の発行概要(2026年8月31日)日本郵便株式会社(2026-10-07 確認)
- 1月のおたより 寒中見舞い(JPペンフレンドクラブ)日本郵便株式会社(2026-10-07 確認)
- 令和9年(2027)暦要項 二十四節気および雑節国立天文台(2026-10-07 確認)
- 民法(第725条・第726条)e-Gov法令検索(2026-10-07 確認)
- お葬式のマナー:法要の進め方は?(忌明け)一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-07 確認)
- 神葬祭神社本庁(2026-10-07 確認)
- 葬儀・法事・お墓のこと(通夜・葬儀)真宗大谷派(2026-10-07 確認)