葬儀のあと

35日法要(三十五日)とは いつ・数え方と忌明けにする場合の準備

更新 文 みおくり手帖 編集部

この記事の要点

  • 35日法要は亡くなった日を含めて35日目。命日に34日を足した日で、曜日は命日の前日と同じ。
  • ふだんは家族だけで営みます。四十九日の代わりに35日目で忌明けとする家や地域もあります。
  • 月の28日ごろ以降に亡くなると、35日目でも3か月目に入ります。三月またぎは迷信とする宗派も。
目次
  1. 35日法要はいつか
  2. 35日目はどんな日か
  3. 35日目で忌明けにする場合
  4. お布施・香典・服装
  5. 神式・キリスト教式の場合

35日法要(三十五日法要)は、亡くなった日を1日目として数えた35日目に営む法要です。日付で計算するときは、命日に34日を足します。曜日は、命日の前日と同じ曜日になります。

ふだんは家族だけで営むことが多い法要です。一方で、四十九日の代わりに35日目を忌明け(喪に服す期間の区切り)とし、親族を招いて営む家や地域もあります。この記事では、数え方と日付の早見表、忌明けにする場合の考え方、お布施・香典・服装をまとめました。仏式の場合を中心に書いています。

35日法要はいつか

数え方

35日目は、七日ごとの法要の5回目にあたり、「五七日(いつなのか・ごしちにち)」とも呼ばれます。精選版 日本国語大辞典は、死後七日を五度重ねた日、と説明しています。浄土真宗本願寺派も、亡くなった日から数えて7日目を初七日とし、七日ごとに法要を勤めると説明しています。

数えるときに迷いやすいのは、亡くなった日を1日目に入れることです。「35日後」ではないので、命日に足すのは35日ではなく34日です。

命日 前日(逮夜) 35日目 49日目
2026年10月24日(土) 11月26日(木) 11月27日(金) 12月11日(金)
2026年11月12日(木) 12月15日(火) 12月16日(水) 12月30日(水)
2026年12月20日(日) 2027年1月22日(金) 1月23日(土) 2月6日(土)
2027年1月9日(土) 2月11日(木) 2月12日(金) 2月26日(金)
2027年2月15日(月) 3月20日(土) 3月21日(日) 4月4日(日)
2027年3月28日(日) 4月30日(金) 5月1日(土) 5月15日(土)

(編集部が計算)

34日は7の倍数より1日少ないので、35日目は命日の前日と同じ曜日です。前日の「逮夜(たいや)」は、命日の2日前と同じ曜日になります。ほかの日付は法要日程の計算ツールで確かめられます。

法要を営む日の決め方

全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)は、法要は本来の日に営むのがいちばんよいとしています。難しいときは、本来の日より前で、参列する人が集まりやすい日にします。後ろにずらすより、前に寄せるのが一般的な考え方です。

全互協によると、関西では逮夜を大事にし、忌日の前日に法要を営みます。35日法要なら、命日から34日目の夜がその日です。お寺から渡される日程表の書き方も地域で違うので、わからないときは菩提寺に確かめます。

35日目はどんな日か

閻魔王の裁きの日とされてきた

日本大百科全書によると、日本では鎌倉時代の初めに『地蔵十王経』という経典がつくられました。亡くなった人は七日ごとに冥土の王の裁きを受け、五七日には閻魔王(えんまおう)の前を過ぎるとされています。精選版 日本国語大辞典は、鎌倉時代の日蓮の文章に「三十五日の追善肝心也」という言葉があることを紹介しています。

室町時代ごろには、七日ごとの法要や年忌に本尊をあてる「十三仏」の信仰も広まりました。十三仏では、五七日の本尊は地蔵菩薩です。

全互協も、35日目は故人が5回目の審判を受ける日とされ、四十九日に次ぐ大切な忌日だと説明しています。ただ、四十九日に近いため、法要は家族だけで営むことが多いとしています。

補足

浄土真宗では、亡くなった人はすぐに仏になると考えます。浄土真宗本願寺派は、中陰(四十九日まで)の法要は亡き人への追善のためではないと説明しています。遺族が悲しみから立ち直っていくきっかけになる法要だとしています。

35日法要の3つの営み方

営み方 いつ・誰と 向いている場合
家族だけで営む 35日目か前日に、自宅やお寺で 四十九日に親族を招く予定がある
忌明けの法要として営む 35日目か前の土日に、親族を招いて 地域やお寺の習わしで35日目に忌明けとする
葬儀の日に繰り上げる 葬儀・火葬の日に初七日と合わせて 遠方の親族が多く、何度も集まるのが難しい

(全互協、宇都宮市の資料をもとに編集部が整理)

宇都宮市が新しい斎場の利用圏の葬儀について整理した資料には、葬儀のあとに初七日法要や三十五日法要を合わせて営むことがあると書かれています。火葬のあとに営み、その日のうちに納骨することも多いとしています。葬儀の日に初七日を繰り上げる形は、初七日法要の記事で詳しく説明しています。

35日目で忌明けにする場合

忌明けを35日目にする家がある理由

仏式では、49日目を忌明けとするのが一般的です。全互協は、四十九日か三十五日には近親者や親しい人を招き、読経と忌明けの会食をすると紹介しています。35日目を忌明けとする家や地域もあるということです。

理由はいくつかあります。お寺や地域の習わしのほか、よく挙げられるのが「三月(みつき)またぎ」です。四十九日が亡くなった月から数えて3か月目にかかるのはよくない、という言い伝えです。浄土真宗本願寺派によると、「始終苦(四十九)が身につく(三月)」という語呂合わせからきたものです。同派はこれを迷信だとし、気にして三十五日に切り上げる人がいると紹介しています。

三月またぎになる命日の早見表

三月またぎは、珍しいことではありません。月の半ばより後に亡くなると、49日目はほぼ必ず3か月目に入ります。35日目に繰り上げても、月末近くに亡くなった場合は3か月目に入ります。

亡くなった月 49日目が3か月目になる命日 35日目も3か月目になる命日
2026年10月 14日以降 28日以降
2026年11月 14日以降 28日以降
2026年12月 15日以降 29日以降
2027年1月 12日以降 26日以降
2027年2月 12日以降 26日以降
2027年3月 14日以降 28日以降

(編集部が計算。亡くなった月を1か月目として数えた場合)

たとえば2026年10月20日に亡くなった場合、49日目は12月7日で3か月目ですが、35日目は11月23日で2か月目に収まります。10月28日に亡くなった場合は、35日目も12月1日になります。日付だけで決めず、菩提寺や家族の考えを聞いて決めると、あとで迷いません。

ポイント

三月またぎを気にするかどうかは、家や地域、お寺で考え方が違います。親族の中に気にする人がいるときは、早めに菩提寺に相談し、日程の理由を親族に伝えておくと話がまとまりやすくなります。

忌明けの法要にするときに準備すること

35日目を忌明けとする場合は、ふだん四十九日に合わせて行う準備を前倒しします。

  1. 菩提寺に相談する(1か月前が目安):35日目で忌明けとしてよいか、日時と場所を相談します。
  2. 親族に案内する:全互協は、法要に招く人には1か月ほど前に知らせるとしています。35日目は亡くなってから日が浅いので、葬儀のときに日程を伝えておくと準備が楽になります。
  3. 本位牌を用意する:全互協によると、忌明けの法要で白木の位牌を塗りの位牌に替え、僧侶に供養してもらって仏壇に納めます。35日目は四十九日より2週間早いので、仏壇店には早めに相談します。
  4. 納骨を決める:忌明けの法要に合わせて納骨するかを、お寺や霊園と相談します。納骨のときは、火葬場で返してもらった火葬許可証が必要になるので、なくさないようにします。
  5. 香典返しの手配:全互協によると、香典返しは四十九日の忌明けのあとに送るのが一般的で、三十五日にする人もいます。忌明けの法要を終えたら、挨拶状を添えて送ります。

四十九日法要の準備と当日の流れは四十九日法要の準備に、納骨は納骨の時期と手続きに、香典返しは香典返しの時期と金額にまとめています。

お布施・香典・服装

施主が用意するもの

全互協は、法要では僧侶にお布施を渡し、参列者には返礼品を渡すとしています。お布施は白い無地の封筒に入れ、表書きは「御布施」とします。

包むもの どんなとき 表書き
お布施 読経をお願いしたとき 御布施
御車代 お寺以外の場所に来てもらったとき 御車代
御膳料 僧侶が会食を辞退したとき 御膳料

(全互協の説明をもとに作成)

35日法要のお布施について、調査元のはっきりした全国の統計は見当たりませんでした。金額は地域とお寺で違います。家族だけの法要と、忌明けの法要として営む場合でも変わることがあるので、お寺に率直に尋ねてかまいません。考え方と包み方はお布施の相場と渡し方にまとめています。

参列する人の香典

宗教・宗派 35日法要の香典の表書き
仏式(一般) 御霊前。御香典・御香料も使える
浄土真宗 御仏前(御霊前は使わない)

(全互協、浄土真宗本願寺派の説明をもとに作成)

全互協は、通夜から三十五日の法要までは「御霊前」、四十九日以降は「御仏前」としています。35日法要はまだ「御霊前」の時期です。全互協によると、「御香典」「御香料」は葬儀にも法要にも使えるので、迷うときはこちらにします。

金額について全互協は、法要の香典は葬儀の香典の半額程度が目安としています。茶菓子だけの簡単な法要で、気づかいは要らないと言われたら、2〜3割程度でよいとしています。関係ごとの目安は香典の金額の目安をご覧ください。

服装

全互協は、遺族は三回忌までの法要では喪服を着るとしています。家族だけの35日法要でも、喪服か、黒・紺・グレーの地味な服にします。

招かれた側について、全互協は、法事には喪服ではなく地味な平服で出かけるとしています。ただ、亡くなってからまだ日が浅い時期の法要です。35日目を忌明けの法要として営む場合もあるので、案内に「平服で」と書かれていなければ、喪服にしておくと安心です。

神式・キリスト教式の場合

神式には「35日目」にあたる決まった祭りはありません。神社本庁によると、葬儀の翌日から霊を慰める霊前祭を行い、亡くなってから50日目に五十日祭を行います。五十日祭のあとに家中を祓い、神棚のおまつりを再開します。神社本庁は、地域に慣例がなければ五十日祭までを「忌」の期間とするのが一般的だとしています。

キリスト教では、全互協によると、死を永遠の生命と考えるので、忌中や忌明けという考え方はありません。記念の集いの時期は教会によって違うので、所属する教会に相談してください。

四十九日までの法要の数え方は四十九日の数え方に、法要全体の一覧は法事と法要の違いにまとめています。

よくある質問

35日法要はいつですか?

亡くなった日を1日目として数えた35日目です。日付で計算するときは命日に34日を足します。たとえば2026年10月24日(土)に亡くなった場合、35日目は11月27日(金)です。曜日は命日の前日と同じになります。

35日法要はしなければいけませんか?

決まりはありません。全日本冠婚葬祭互助協会は、35日目は四十九日に次ぐ大切な忌日とされる一方、法要は家族だけで営むことが多いと説明しています。営むかどうか、どの規模にするかは、菩提寺と家族で相談して決めます。

四十九日ではなく35日で忌明けにしてもいいですか?

35日目で忌明けとし、近親者を招いて法要と会食をする家や地域もあります。全日本冠婚葬祭互助協会も、四十九日か三十五日に忌明けの法要を営むと紹介しています。ただし浄土真宗本願寺派は、四十九日が3か月にわたるのを避けて切り上げることを迷信として勧めていません。菩提寺に相談して決めます。

35日法要の香典の表書きは御霊前ですか?

全日本冠婚葬祭互助協会は、通夜から三十五日の法要までは「御霊前」としています。浄土真宗では時期にかかわらず「御仏前」を使います。金額は、葬儀の香典の半額程度がひとつの目安です。

35日法要には何を着ていけばいいですか?

全日本冠婚葬祭互助協会は、遺族は三回忌までの法要では喪服を着るとしています。家族だけの35日法要でも、喪服か黒やグレーの地味な服が無難です。35日目を忌明けの法要として親族を招く場合は、四十九日と同じように準備します。

出典・参考にした資料

  1. 三十五日(デジタル大辞泉・精選版 日本国語大辞典・ブリタニカ国際大百科事典)コトバンク(2026-10-24 確認)
  2. 五七日(精選版 日本国語大辞典ほか)コトバンク(2026-10-24 確認)
  3. 十王(デジタル大辞泉・日本大百科全書ほか)コトバンク(2026-10-24 確認)
  4. 十三仏(精選版 日本国語大辞典ほか)コトバンク(2026-10-24 確認)
  5. よくあるご質問(中陰法要とは?)浄土真宗本願寺派(2026-10-24 確認)
  6. お葬式のマナー:法要・供養はどのようにして行なうの?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-24 確認)
  7. お葬式のマナー:法要の進め方は?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-24 確認)
  8. お葬式のマナー:法事(法要)に出席するときは?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-24 確認)
  9. お葬式のマナー:香典袋の表書きは「御霊前」それとも「御仏前」?一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-24 確認)
  10. 香典返しは?(お葬式のマナー)一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(2026-10-24 確認)
  11. 墓地、埋葬等に関する法律(第14条)e-Gov法令検索(2026-10-24 確認)
  12. 新斎場利用圏における葬儀等について(参考資料)宇都宮市(2026-10-24 確認)
  13. 神葬祭神社本庁(2026-10-24 確認)
  14. 服忌について神社本庁(2026-10-24 確認)

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