亡くなってから葬儀まで

家族が亡くなったらすること 病院・自宅・施設別に最初の24時間を解説

更新 文 みおくり手帖 編集部

この記事の要点

  • 最初にするのは医師の確認と、死亡診断書(または死体検案書)の受け取りです。
  • 次に葬儀社に連絡して搬送を頼み、自宅か安置施設か、安置する場所を決めます。
  • 死亡届の期限は7日以内。火葬は亡くなってから24時間たつまでできません。
目次
  1. 最初の24時間の流れ
  2. 病院で亡くなったとき
  3. 自宅で亡くなったとき
  4. 介護施設・老人ホームで亡くなったとき
  5. 死亡診断書と死体検案書の違い
  6. 葬儀社への連絡と搬送
  7. 安置場所を決める
  8. 親族や関係者への連絡
  9. 死亡届と火葬の決まり
  10. 葬儀の日程を決めるまで

家族が亡くなったら、最初にすることは三つです。医師に死亡を確認してもらい、死亡診断書(または死体検案書)を受け取ること。葬儀社に連絡して、ご遺体を運んでもらうこと。そして、どこに安置するかを決めることです。役所への死亡届は7日以内で、多くは葬儀社が代わりに提出します。この記事では、病院・自宅・介護施設の場合に分けて、最初の24時間の動き方をまとめました。

最初の24時間の流れ

亡くなった場所にかかわらず、おおまかな順番は同じです。時間は目安で、夜間や休日は前後します。

目安の時間 すること 主に動く人
亡くなった直後 医師による死亡の確認 医師・看護師
1〜2時間 死亡診断書の受け取り、葬儀社へ連絡 家族(喪主になる人)
数時間以内 搬送、安置場所への移動 葬儀社・家族
当日中 近い親族への連絡 家族
当日〜翌日 葬儀社と打ち合わせ、日程と形式を決める 喪主・家族

急ぐのは「搬送先を決めること」までです。親族以外への連絡や、葬儀の細かい内容は、日程が決まってからで間に合います。

病院で亡くなったとき

病院で亡くなった場合は、病院のスタッフが手順を案内してくれます。家族がすることは次のとおりです。

  1. 医師から死亡の説明を受ける。死亡診断書は病院が作成し、退院の手続きのときなどに受け取ります。
  2. 葬儀社に連絡する。病院の霊安室には長く置けないことが多いため、搬送の手配を先に進めます。
  3. 搬送先を決める。自宅に帰るか、葬儀社の安置施設に預けるかを決めて、葬儀社に伝えます。
  4. 退院の手続きをする。入院費の精算は、後日でよいと案内される場合もあります。病院に確認してください。

病院から葬儀社を紹介されることもあります。紹介された葬儀社に決める義務はありません。搬送だけを頼み、葬儀は改めて選ぶこともできます。

自宅で亡くなったとき

自宅の場合は、療養していたかどうかで最初の連絡先が変わります。

在宅で療養していた場合

かかりつけ医や訪問看護ステーションに連絡します。医師が自宅に来て、死亡を確認したうえで死亡診断書を書きます。

厚生労働省の死亡診断書記入マニュアルでは、医師が死亡に立ち会えなかった場合の扱いも示されています。生前に診療していた医師が亡くなったあとに改めて診察し、療養中の病気による死亡と判断できれば、死亡診断書を交付できます。最後の診察から24時間を過ぎていても同じです。

急に亡くなっていた場合

119番に電話し、指示に従ってください。かかりつけ医がいない場合や、亡くなった原因がわからない場合は、警察が関わります。医師が遺体を調べ(これを「検案」といいます)、死体検案書が出されます。

注意

原因がわからない死亡では、警察の確認が終わるまで、ご遺体を動かしたり、着替えさせたりしないでください。医師法第21条で、医師は異状があると認めたとき24時間以内に警察署へ届け出ることになっています。

介護施設・老人ホームで亡くなったとき

施設の医師や、施設と提携している医療機関の医師が死亡を確認し、死亡診断書を書きます。施設ごとに手順が決まっていることが多いので、職員の案内に従います。

施設には安置の場所がないことが多く、搬送先を早めに決める必要があります。私物の引き取りや退去の手続きは、葬儀のあとで相談できる場合があります。

死亡診断書と死体検案書の違い

どちらも死亡を証明する書類で、死亡届に1通を添えて提出します。どちらになるかは、医師が判断します。

死亡診断書 死体検案書
書く人 生前に診療していた医師など 遺体を調べた(検案した)医師
主なケース 診療中の病気で亡くなった 急死、事故、原因不明など
死亡届での扱い 添付して提出 添付して提出

死亡届の用紙は、死亡診断書(死体検案書)と1枚になっています。原本は役所に出すため、提出前にコピーを数枚とっておくと、保険金の請求などで使えます。

葬儀社への連絡と搬送

葬儀社がまだ決まっていない人は少なくありません。鎌倉新書の「第7回お葬式に関する全国調査(2026年)」によると、喪主の63.8%は事前の準備をしていなかったと答えています。

決まっていない場合は、まず搬送と安置だけを頼むこともできます。葬儀の内容は、翌日以降の打ち合わせで決めれば間に合います。

電話では、次のことを伝えるとスムーズです。

  1. 亡くなった人の名前と、亡くなった場所(病院名と病棟など)
  2. 連絡する人の名前と電話番号
  3. 搬送先の希望(自宅か、安置施設か)
  4. わかれば宗教・宗派

ポイント

同じ調査では、葬儀社を自分で決めた人の87.1%が、1社だけで決めるか見積もりを取らずに依頼していました。国民生活センターは、見積書を必ず受け取り、明細を確かめるよう呼びかけています。打ち合わせは、できれば家族の誰かと二人以上で臨むと安心です。

安置場所を決める

安置とは、葬儀や火葬までのあいだ、ご遺体を寝かせておくことです。場所は主に、自宅、葬儀社の安置施設、斎場(火葬場)の霊安室の三つです。

自宅に帰る場合は、布団を敷く部屋を決め、冷房で部屋を涼しく保ちます。ご遺体はドライアイスで冷やします。量や費用、自宅で気をつけることはドライアイスの量・費用・交換の目安にまとめました。

場所ごとの違いや費用の目安は、ご遺体の安置場所と日数をご覧ください。

親族や関係者への連絡

亡くなった直後に連絡するのは、同居していない家族や、きょうだいなど近い親族です。最期に立ち会いたい人や、葬儀の相談に加わる人を優先します。

お付き合いのあるお寺(菩提寺)がある場合は、早めに連絡します。日程や読経をお願いするためです。

故人の勤務先、友人、近所の人への連絡は、通夜や葬儀の日時と場所が決まってからにします。家族だけで送る場合は、葬儀のあとに知らせる方法もあります。形式ごとの違いは家族葬・一般葬・一日葬・直葬の違いで説明しています。

死亡届と火葬の決まり

役所での手続きは、次の二つの法律で決まっています。

  • 死亡届は、死亡の事実を知った日から7日以内(戸籍法第86条)。国外で亡くなった場合は3か月以内です。
  • 火葬は、亡くなってから24時間を過ぎるまで行えません(墓地、埋葬等に関する法律第3条)。

死亡届を出すと、火葬許可証が交付されます。届出人の欄は家族が書きますが、役所への提出は届出人でなくてもかまいません。神戸市の案内でも、死亡届は葬儀業者が窓口に持参する場合が多いとされています。くわしくは死亡届と火葬許可証の手続きをご覧ください。

葬儀の日程を決めるまで

翌日ごろまでに葬儀社と打ち合わせをして、日程と形式を決めます。日程は、火葬場の空き、お寺の都合、親族が集まれる日で決まります。

首都圏では、火葬までの日数が長くなりがちです。鎌倉新書の「第6回お葬式に関する全国調査(2024年)」で、関東の回答者の過半数が「火葬まで4日以上かかった」と答えています。

通夜から火葬までの流れはお通夜・葬儀・告別式の流れ、費用の目安は葬儀費用の相場と内訳にまとめました。火葬待ちの事情は火葬待ちの現状で紹介しています。

補足

仏式の場合、安置したあとに僧侶が枕元でお経をあげる「枕経(まくらぎょう)」を行うことがあります。宗派や地域によって行わない場合もあります。神式やキリスト教式では、儀式の名前や進め方が異なります。迷ったときは、菩提寺や所属する教会、葬儀社に確認してください。

よくある質問

夜中や早朝に亡くなった場合、すぐに葬儀社へ電話してよいですか?

電話して大丈夫です。24時間受け付けている葬儀社もあり、病院や施設からの搬送は夜間でも行われています。決まった葬儀社がない場合は、まず搬送と安置だけを頼み、葬儀の内容は落ち着いてから相談することもできます。

病院から紹介された葬儀社に頼まないといけませんか?

紹介された葬儀社に決める義務はありません。搬送だけを頼み、葬儀は別の葬儀社に依頼することもできます。どこに頼む場合も、見積書を受け取って明細を確認してから決めると安心です。

自宅で家族が急に亡くなっていたら、救急車と警察のどちらに連絡しますか?

迷ったら119番に電話し、指示に従ってください。在宅で療養していて、かかりつけ医がいる場合は、まずその医師や訪問看護に連絡します。原因がわからない死亡では警察が関わり、医師の検案を経て死体検案書が出されます。

死亡診断書はコピーしておいたほうがよいですか?

原本は死亡届と一緒に役所へ提出するため、提出前にコピーを数枚とっておくと便利です。生命保険の請求などで写しを求められることがあります。

死亡届はいつまでに出せばよいですか?

死亡の事実を知った日から7日以内です(国外で亡くなった場合は3か月以内)。火葬許可証は死亡届を出したあとに交付されるため、実際には葬儀社が数日以内に代わりに提出することが多いです。

出典・参考にした資料

  1. 令和8年度版 死亡診断書(死体検案書)記入マニュアル厚生労働省(2026-10-07 確認)
  2. 医師法(第20条・第21条)e-Gov法令検索(2026-10-07 確認)
  3. 戸籍法(第86条・第87条)e-Gov法令検索(2026-10-07 確認)
  4. 墓地、埋葬等に関する法律(第3条・第5条)e-Gov法令検索(2026-10-07 確認)
  5. 死亡届(行政手続の案内)法務省(2026-10-07 確認)
  6. 死亡届神戸市(2026-10-07 確認)
  7. 第7回お葬式に関する全国調査(2026年)株式会社鎌倉新書(2026-10-07 確認)
  8. 第6回お葬式に関する全国調査(2024年)株式会社鎌倉新書(いい葬儀)(2026-10-07 確認)
  9. 依然として多い葬儀サービスの料金トラブル-「家族葬だから安い」と思っていませんか?-国民生活センター(2026-10-07 確認)

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