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47都道府県の火葬場の数と混み具合 1か所あたりの死亡数で比べる

更新 文 みおくり手帖 編集部

この記事の要点

  • 火葬場1か所あたりの年間死亡数は全国平均1,177人。東京都5,324人、神奈川県5,093人が突出。
  • 埼玉・千葉・大阪・愛知・京都が続く。大都市圏ほど1か所あたりの数が多い。
  • 1都3県は10年で火葬場の数がほぼ変わらず、死亡数は24〜37%増えた。
目次
  1. この表の作り方
  2. 47都道府県の火葬場1か所あたりの死亡数
  3. 数字から見えること
  4. 地方別にみると
  5. この10年でどう変わったか
  6. この数字の限界
  7. 自分の地域の火葬場を調べる手順

火葬場1か所あたりの年間死亡数は、全国平均で1,177人です。最も多いのは東京都の5,324人、次が神奈川県の5,093人で、全国平均の4倍を超えます。少ないのは島根県(389人)、岐阜県(407人)、北海道(483人)でした。

厚生労働省の統計にある「稼働している火葬場の数」(2024年度末)と、2025年の死亡数から、みおくり手帖編集部が計算した数字です。火葬炉の数や受け入れ時間は入っていないので、混み具合の目安として読んでください。この記事では、47都道府県の一覧、地方ごとの違い、この10年の変化、数字の限界、自分の地域の調べ方をまとめます。

この表の作り方

使ったのは、国が公表している2つの統計です。

項目 使った数字 出所
死亡数 2025年の確定数(亡くなった人の住所で集計) 厚生労働省「人口動態統計」
火葬場の数 2024年度末に「恒常的に使用している火葬場」 厚生労働省「衛生行政報告例」第5表
1か所あたり 死亡数÷火葬場の数 編集部が計算

「恒常的に使用している火葬場」は、過去1年以内に稼働した実績のある火葬場のことです。公営・民営を問わず数えています。

登録上の火葬場は全国に3,511か所ありますが、この中には長く使われていない施設も含まれます。たとえば三重県は登録上640か所に対して稼働中は28か所、福井県は557か所に対して14か所です。そのためこの記事では、稼働中の1,350か所を使いました。

47都道府県の火葬場1か所あたりの死亡数

1か所あたりの死亡数が多い順に並べました。数が大きいほど、1つの火葬場が受け持つ人数が多いことを表します。

都道府県 死亡数 火葬場 1か所あたり
1. 東京都 138,419人 26か所 5,324人
2. 神奈川県 101,853人 20か所 5,093人
3. 埼玉県 85,774人 22か所 3,899人
4. 千葉県 74,959人 28か所 2,677人
5. 大阪府 108,171人 43か所 2,516人
6. 愛知県 82,826人 34か所 2,436人
7. 京都府 31,078人 13か所 2,391人
8. 栃木県 25,380人 13か所 1,952人
9. 福岡県 62,860人 36か所 1,746人
10. 兵庫県 67,399人 43か所 1,567人
11. 静岡県 49,032人 32か所 1,532人
12. 群馬県 27,046人 18か所 1,503人
13. 滋賀県 15,505人 11か所 1,410人
14. 鳥取県 8,092人 6か所 1,349人
15. 宮崎県 16,108人 12か所 1,342人
16. 茨城県 38,248人 32か所 1,195人
17. 石川県 14,351人 13か所 1,104人
18. 長野県 28,556人 26か所 1,098人
19. 福島県 27,175人 25か所 1,087人
20. 宮城県 28,202人 27か所 1,045人
21. 富山県 14,654人 15か所 977人
22. 岡山県 25,060人 28か所 895人
23. 新潟県 32,809人 37か所 887人
24. 熊本県 24,203人 28か所 864人
25. 大分県 16,333人 19か所 860人
26. 三重県 23,830人 28か所 851人
27. 山梨県 10,961人 13か所 843人
28. 沖縄県 15,001人 18か所 833人
29. 広島県 36,050人 44か所 819人
30. 高知県 11,205人 14か所 800人
31. 徳島県 11,261人 15か所 751人
32. 福井県 10,448人 14か所 746人
33. 鹿児島県 23,656人 33か所 717人
34. 佐賀県 11,255人 16か所 703人
35. 山形県 16,856人 24か所 702人
36. 秋田県 16,717人 25か所 669人
37. 岩手県 19,529人 30か所 651人
38. 愛媛県 20,103人 33か所 609人
39. 長崎県 19,684人 34か所 579人
40. 奈良県 17,602人 31か所 568人
41. 和歌山県 14,191人 25か所 568人
42. 香川県 13,573人 24か所 566人
43. 青森県 20,090人 36か所 558人
44. 山口県 21,097人 40か所 527人
45. 北海道 74,885人 155か所 483人
46. 岐阜県 26,022人 64か所 407人
47. 島根県 10,496人 27か所 389人

(死亡数は2025年の確定数、火葬場は2024年度末の稼働中の数。1か所あたりは編集部が計算。全国は1,589,533人÷1,350か所=1,177人で、住所が外国・不詳の人を含む)

数字から見えること

1. 首都圏の1都3県が上位4つを占める

東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の4都県は、1か所あたりの死亡数がどれも全国平均の2倍を超えます。4都県の死亡数は全国の25.2%ですが、稼働中の火葬場は96か所で、全国の7.1%しかありません。

2. 関西・中京・福岡も全国平均を大きく上回る

5位以下は大阪府(2,516人)、愛知県(2,436人)、京都府(2,391人)、栃木県(1,952人)、福岡県(1,746人)と続きます。人口の多い府県ほど、1か所あたりの数が多くなっています。

3. 死亡率が高い県ほど混む、わけではない

人口あたりの死亡率が最も高いのは秋田県(人口1,000人あたり19.1、2025年の概数)ですが、火葬場1か所あたりの死亡数は669人で、全国平均を下回ります。1か所あたりの数は、死亡率の高さではなく、死亡数の多さ(人口の大きさ)と火葬場の数の釣り合いで決まるためです。都道府県別の死亡率は「日本の死亡数の推移と都道府県別の表」に載せています。

4. 火葬件数で割っても、順位はほぼ同じ

死亡数の代わりに、2024年度の火葬件数(衛生行政報告例 第6表)で割っても、上位9都府県の顔ぶれは変わりません。上から東京都5,501件、神奈川県5,218件、埼玉県3,986件、千葉県2,872件、大阪府2,750件、京都府2,603件、愛知県2,510件、栃木県2,009件、福岡県1,792件です(編集部が計算)。

地方別にみると

9つの地方ごとに合計しました。三重県は近畿に含めています。

地方 死亡数 火葬場 1か所あたり
北海道 74,885人 155か所 483人
東北 128,569人 167か所 770人
関東 491,679人 159か所 3,092人
中部 269,659人 248か所 1,087人
近畿 277,776人 194か所 1,432人
中国 100,795人 145か所 695人
四国 56,142人 86か所 653人
九州 174,099人 178か所 978人
沖縄 15,001人 18か所 833人

(編集部が計算)

関東は1か所あたり3,092人で、ほかの地方の約2〜6倍です。北海道・中国・四国は700人を下回ります。北海道は稼働中の火葬場が155か所あり、都道府県の中で最も多くなっています。

この10年でどう変わったか

1か所あたりの死亡数が多い10都府県について、2015年と2025年を比べました。

都府県 火葬場の数 2015年 2025年
東京都 25→26か所 4,467人 5,324人
神奈川県 20→20か所 3,788人 5,093人
埼玉県 21→22か所 2,979人 3,899人
千葉県 28→28か所 2,003人 2,677人
大阪府 51→43か所 1,639人 2,516人
愛知県 33→34か所 1,941人 2,436人
京都府 13→13か所 1,961人 2,391人
栃木県 13→13か所 1,578人 1,952人
福岡県 40→36か所 1,256人 1,746人
兵庫県 60→43か所 923人 1,567人

(火葬場の数は2015年度末→2024年度末。1か所あたりは各年の死亡数(確定数)を火葬場の数で割って編集部が計算。2015年の死亡数は2016年公表の値)

全国では、稼働中の火葬場が1,461か所から1,350か所に減り、1か所あたりの死亡数は883人から1,177人に増えました。

1都3県の火葬場は94か所から96か所で、ほとんど変わっていません。その間に死亡数は東京都で24.0%、神奈川県で34.4%、埼玉県で37.1%、千葉県で33.7%増えました。数が変わらないまま、受け持つ人数が増えたことになります。

一方、火葬場の数が大きく減ったのは和歌山県(50→25か所)、三重県(47→28か所)、兵庫県(60→43か所)、北海道(168→155か所)、広島県(57→44か所)などです。

補足

「恒常的に使用している火葬場」は、過去1年以内に稼働したかどうかで数えます。新しくできた・なくなった以外に、その年に使われたかどうかでも数が変わります。宮崎県(5→12か所)のように増えた県もあります。

この数字の限界

1か所あたりの死亡数は、火葬場の混み具合を都道府県どうしで比べる目安です。次のことは反映していません。

  • 火葬炉の数。炉が2基の火葬場も、20基を超える火葬場も、同じ「1か所」です。衛生行政報告例には炉の数が載っていません。国の答弁書によると、2019年6月1日時点で全国の火葬炉は4,872基でした。
  • 受け入れの時間と休みの日。1日に何件受け入れるか、友引や年始に休むかは、施設ごとに違います。
  • 住所と火葬場の場所のずれ。死亡数は亡くなった人の住所で数えます。隣の市や県の火葬場を使う人もいます。東京都の資料では、23区内の火葬場の利用者の約2割が23区以外の人でした。
  • 小さな施設も1か所。東京都の稼働中の火葬場26か所には、島しょ部の8か所が含まれています。本土側だけで見ると、1か所あたりの数はさらに大きくなります。
  • 年のずれ。死亡数は2025年(1〜12月)、火葬場の数は2024年度末(2025年3月31日時点)です。
  • 県の中の差。同じ県でも、大きな市と山間部・離島では事情が大きく違います。

実際に火葬まで何日待つかは、自治体や火葬場が公表している日数を見るのが確かです。公表されている数字は「火葬待ちは何日?公表データでみる火葬場の混み具合」にまとめています。

自分の地域の火葬場を調べる手順

  1. 亡くなった人の住所の市区町村が使う火葬場を調べます。「〇〇市 斎場」「〇〇市 火葬場」「〇〇町 火葬場」で検索すると、市区町村か、火葬場を共同で運営する組合(一部事務組合)の公式ページが見つかります。
  2. 予約の受付開始日、休場日、住民料金の条件を確認します。住民と住民以外で、料金や予約できる時期が違う火葬場が多くあります。
  3. 実際の空き状況は葬儀社に聞きます。多くの場合、葬儀社が代わりに火葬場の予約を取ります。「いちばん早く火葬できる日」と「その間の安置場所と費用」をあわせて聞きます。
  4. 都道府県や大きな市の数字は e-Stat で見られます。衛生行政報告例の第5表(墓地・火葬場・納骨堂数)と第6表(火葬件数)には、都道府県のほか、政令指定都市と中核市の分も載っています。

注意

火葬は、法律で原則として死亡後24時間を経過した後でなければ行えません(墓地、埋葬等に関する法律第3条)。また、市区町村が出す火葬許可証が必要です。死亡届は、死亡の事実を知った日から7日以内に出します(戸籍法第86条)。

火葬を待つ間の安置については「安置の方法と費用」、将来の死亡数の見通しは「死亡数はいつまで増える?将来推計と多死社会」で解説しています。首都圏の火葬場の構造は「首都圏の葬儀事情」をご覧ください。

よくある質問

火葬場は全国にいくつありますか?

厚生労働省の衛生行政報告例によると、2024年度末に過去1年以内の稼働実績がある火葬場は全国で1,350か所です。休止中などを含めた登録上の数は3,511か所あります。

火葬場が混みやすいのはどの都道府県ですか?

2025年の死亡数を稼働中の火葬場の数で割ると、東京都(1か所あたり5,324人)、神奈川県(5,093人)、埼玉県(3,899人)、千葉県(2,677人)、大阪府(2,516人)の順に多くなります。全国平均は1,177人です。ただし炉の数や受け入れ時間は反映していない目安です。

火葬場は不足しているのですか?

国は2025年6月の国会答弁書で「現時点で、火葬場が全国的に不足しているとは認識していない」としています。一方で、1か所あたりの死亡数で見ると、首都圏や関西・中京の大都市圏に負担が集中しています。

1か所あたりの死亡数が多いと、必ず火葬まで長く待ちますか?

必ずではありません。大きな火葬場は炉の数が多く、1日に多くの火葬ができます。待ち日数は炉の数、受け入れ時間、友引の休み、季節によって変わるので、実際の日程は葬儀社や火葬場に確かめてください。

自分の地域の火葬場の状況はどう調べればいいですか?

「〇〇市 斎場」「〇〇市 火葬場」で検索し、市区町村や組合の公式ページで予約の受付開始日、休場日、住民料金の条件を確認します。都道府県や大きな市ごとの火葬場の数は、e-Statの衛生行政報告例(第5表)で見られます。

出典・参考にした資料

  1. 衛生行政報告例 令和6年度 第5表 墓地・火葬場・納骨堂数,経営主体・都道府県-指定都市-中核市(再掲)別厚生労働省(e-Stat)(2026-10-07 確認)
  2. 衛生行政報告例 令和6年度 第6表 埋葬及び火葬の死体・死胎数並びに改葬数,都道府県-指定都市-中核市(再掲)別厚生労働省(e-Stat)(2026-10-07 確認)
  3. 衛生行政報告例 平成27年度 第5表 墓地・火葬場・納骨堂数厚生労働省(e-Stat)(2026-10-07 確認)
  4. 衛生行政報告例(ファイル一覧)厚生労働省(e-Stat)(2026-10-07 確認)
  5. 令和7(2025)年人口動態統計(確定数)統計表 第4表 人口動態総覧,都道府県別厚生労働省(2026-10-07 確認)
  6. 令和7(2025)年人口動態統計(確定数)の概況厚生労働省(2026-10-07 確認)
  7. 平成27年人口動態統計(確定数)の概況 第3表-1厚生労働省(2026-10-07 確認)
  8. 令和7(2025)年人口動態統計月報年計(概数)統計表 第9表厚生労働省(2026-10-07 確認)
  9. 衆議院議員長友よしひろ君提出火葬場の大規模修繕、建て替え等に対する支援に関する質問に対する答弁書衆議院(2026-10-07 確認)
  10. 火葬場に係る検討会(第1回)資料2 東京の火葬の現状と将来需給東京都保健医療局(2026-10-07 確認)
  11. 墓地、埋葬等に関する法律e-Gov法令検索(2026-10-07 確認)
  12. 戸籍法e-Gov法令検索(2026-10-07 確認)

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