一心寺の納骨(大阪) お骨佛の冥加料と小骨壺の条件、全骨の行き先
この記事の要点
- 一心寺は予約なしで納骨を受け付け、冥加料は2万・3万・5万円から選びます。
- 2021年から、直径9cm・高さ11cm以下の小骨壺1つだけ。全骨と改葬は不可です。
- 次のお骨佛は2027年に開眼します。全骨なら大阪市の合葬式墓地などを考えます。
一心寺(大阪市天王寺区)は、宗派を問わず納骨を受け付けているお寺です。予約は要らず、年中無休で9時から16時まで受け付けます。納骨冥加料は2万円・3万円・5万円の3つから選びます。
ただし2021年1月から、納められるのは直径9cm以下・高さ11cm以下の小骨壺1つだけになりました。全骨や、お墓から移す遺骨(改葬)、郵送での納骨は受け付けていません。この記事では、一心寺が公表している条件と費用、当日の流れをまとめます。火葬のときに分骨しておく手順と、全骨を納めたい人の行き先も紹介します。
一心寺のお骨佛とは
一心寺は浄土宗のお寺で、文治元年(1185年)に法然上人が開いたとされます。納められた遺骨を10年分まとめて、阿弥陀如来の像を造ります。これを「お骨佛(こつぶつ)」と呼びます。
一心寺によると、お骨佛の造立は明治20年(1887年)に始まり、これまでに14体が造られました。戦前の6体は戦災で焼け、いまは8体が納骨堂にまつられています。およそ200万人の遺骨が仏様の姿になったとされ、平成17年には「骨仏の信仰習俗」として大阪市の無形民俗文化財に指定されました。
期ごとの納骨の数
一心寺が公表している、戦後のお骨佛と納骨の数です。
| 期 | 開眼 | もとになった納骨 |
|---|---|---|
| 第7期 | 1948年 | 戦前6体の遺灰と、戦後の22万体 |
| 第8期 | 1957年 | 1948〜1956年の約16万体 |
| 第9期 | 1967年 | 1957〜1966年の約15万体 |
| 第10期 | 1977年 | 1967〜1976年の127,619体 |
| 第11期 | 1987年 | 1977〜1986年の145,664体 |
| 第12期 | 1997年 | 1987〜1996年の150,726体 |
| 第13期 | 2007年 | 1997〜2006年の163,254体 |
| 第14期 | 2017年 | 2007〜2016年の約22万体 |
第13期から第14期にかけて、10年間の納骨は約16万体から約22万体に増えました。一心寺は、胴骨(全骨)と改葬の遺骨が増えて、お骨の量が「お骨佛造立の限界」を超えそうになったと説明しています。2021年からの受け入れ制限は、このためです。
次の第15期は、2017〜2026年に納められた遺骨で造られ、2027年に開眼する予定です。前回の2017年は、混雑を避けるため、6月の1か月間、本堂の前に仮に安置して境内からお参りする形にしていました。
納められる遺骨・納められない遺骨
2021年1月1日からの条件を表にしました。
| 項目 | 扱い |
|---|---|
| 小骨壺(直径9cm以下・ふたを含め高さ11cm以下) | 納められる。1人につき1つだけ |
| 胴骨・全骨 | 納められない |
| 改葬の遺骨(墓じまい・墓出し、他の納骨施設から移すもの) | 納められない。改葬の受入証明も出さない |
| 郵送・宅配便 | 受け付けない。持って行く |
| 必要な書類 | 火葬許可証・火葬済証明書・分骨証明書のどれかの原本。コピー不可 |
| 納めた遺骨 | 返してもらえない |
一心寺は「一部の宗派を除く」としたうえで、宗派を問わず受け付けています。自分の家の宗派で納められるか心配なら、事前に電話(06-6771-0444、9時〜16時)で聞くと確実です。
注意
改葬の遺骨は受け付けていないため、墓じまいの行き先として一心寺を選ぶことはできません。お墓にある遺骨の一部を分けて持って行けるかなど、迷うケースは、行く前に一心寺に確かめてください。
かかるお金
一心寺の冥加料(お寺に納めるお金)です。どれも1人あたりの額です。
| 内容 | 冥加料 |
|---|---|
| 納骨 | 2万円・3万円・5万円から選ぶ |
| 永代祠堂(永代供養) | 20万円から(納骨とは別) |
| おせがき(供養の読経) | 500円〜1万円 |
| 年忌の回向(法事) | 1,000円〜1万円 |
永代祠堂を申し込むと、33年間、年忌の案内のはがきが届きます。命日にお参りできなくても、お寺で回向(供養の読経)をしてもらえます。34年目からは案内が届きません。納骨だけなら、永代祠堂の申し込みは要りません。
納めた遺骨はほかの人の遺骨と一緒にお骨佛になり、取り出すことはできません。家族で納得してから決めましょう。
当日の流れ
持って行くもの
- 小骨壺:外箱に入れたまま持って行きます。
- 書類の原本:火葬許可証・火葬済証明書・分骨証明書のどれか1つ。
- 書くことのメモ:亡くなった人の氏名、死亡年月日、戒名(法名)があればその字。
- 数珠:本堂と納骨堂でおつとめがあります。
- 冥加料
納骨の施主(責任者)を1人決めておきます。後日の法要の案内が、施主の住所に届きます。服装の決まりはなく、一心寺も堅苦しく考えなくてよいとしています。
受付から納骨まで
- 受付・念佛堂で申し込む:山門を入って右手です。申込書に、施主の住所・氏名と、亡くなった人の死亡年月日・俗名・戒名を書きます。
- 本堂で回向と焼香:受付を済ませた遺骨と経木(故人の名前を書いた薄い木の札)を持って本堂に入り、順番を待って焼香します。
- 納骨堂に納める:納骨堂に移って、遺骨を納めます。
ここまでおおむね1時間です。お盆やお彼岸は受付時間が少し延びますが、混み合って長く待つこともあります。一心寺のサイトのライブカメラで、混み具合を見られます。
補足
2027年は、行事のため次の期間、納骨の受付を休みます。4月25日〜27日(年次納骨供養大法要)と、5月31日〜6月1日(第15期お骨佛の準備)です。
納骨のあと
翌年の4月下旬に「年次納骨供養大法要」があり、施主にはがきで案内が届きます。その次の案内は、お骨佛の開眼のときまでありません。命日やお盆、お彼岸に、折にふれてお参りします。山門は朝5時から夕方6時まで開いていて、納骨堂には線香やろうそく、花を供えられます。
行き方
最寄り駅は、JR・大阪メトロの天王寺駅、大阪メトロ谷町線の四天王寺前夕陽ヶ丘駅、堺筋線の恵美須町駅、近鉄の阿部野橋駅です。参詣者用の駐車場は2012年1月になくなりました。車なら近くの有料駐車場を使います。
これから火葬する人は、火葬のときに分骨する
一心寺に納めるのは小骨壺1つ分です。残りの遺骨は、お墓や納骨堂など別の場所に納めることになります。そのため、火葬のときに遺骨を分けておくと、あとの手続きが少なくすみます。
墓地埋葬法の施行規則第5条第3項により、火葬場の管理者は、分骨を求められたら火葬の事実を証明する書類を出します。この「分骨証明書」があれば、分けた遺骨を一心寺に納められます。
- 葬儀社に伝える:「一心寺に納める小骨壺の分骨をしたい」と、火葬の前に伝えます。
- 小骨壺を用意する:直径9cm以下・高さ11cm以下に収まるものを選びます。
- 火葬場で分骨証明書を受け取る:本骨の火葬許可証(埋葬許可証)とは別に受け取ります。
- 一心寺へ持って行く:納骨の時期に決まりはありません。
骨つぼの大きさや、どこまで遺骨を拾うかは、地域や火葬場で違います。大阪から離れた地域で火葬する場合も、分骨の証明は同じ規則で出してもらえます。ただし郵送では納められないので、誰が大阪まで持って行くかも決めておきます。
全骨や墓じまいの遺骨は、別の行き先を考える
全骨を一度に納めたい、墓じまいした遺骨をまとめたい、という場合は一心寺には納められません。他人の遺骨と一緒に納める「合葬墓」や、寺院の永代供養墓が候補になります。
大阪市に住んでいる人なら、市が瓜破霊園(平野区)に設けた合葬式墓地があります。2026年度の条件です。
| 種類 | 使用料(1体) | 内容 |
|---|---|---|
| 直接合葬 | 5万円 | すぐ骨つぼから出し、合葬室に納める |
| 10年間保管後合葬 | 10万円 | 10年間、骨つぼのまま保管してから合葬 |
| 20年間保管後合葬 | 15万円 | 20年間、骨つぼのまま保管してから合葬 |
- 記名板:名前・生年月日・死亡年月日を刻めます。希望者のみで、記名料は5万円です。
- 使える人:申し込み時点で大阪市に3か月以上住民登録がある人が基本です。市外の人は、生前に大阪市に住んでいた人の遺骨を納める場合などに限られ、使用料は1.5倍になります。
- 申し込み:2026年4月1日から2027年3月7日まで、先着順です。瓜破霊園管理事務所の窓口(月曜休み)か郵送で申し込み、電話では受け付けません。
- 問い合わせ:大阪市設瓜破霊園管理事務所(06-6709-4000)
ほかの地域の人は、「〇〇市 合葬墓」「〇〇市 合葬式墓地」で検索すると、市町村の案内が見つかります。永代供養の考え方は永代供養とは、お墓を閉じる手続きは墓じまいの手順で説明しています。
一心寺に決める前に確かめたいこと
- 家族の同意:お骨佛になった遺骨は取り出せません。親族に一心寺への納骨を望まない人がいないか、話し合っておきます。
- 残りの遺骨の行き先:小骨壺1つ分のほかの遺骨を、どこに納めるか決めておきます。納骨の時期や書類は納骨の時期と手順を参考にしてください。
- 法要の頼み先:一心寺の葬儀は、基本的に檀家だけが対象です。葬儀や四十九日の法要は、菩提寺か別のお寺に頼みます。
- お参りの形:お墓のような家ごとの場所はありません。お参りは納骨堂のお骨佛に向かって行います。
よくある質問
一心寺の納骨にはいくらかかりますか?
納骨冥加料は2万円・3万円・5万円の3つから選びます。永代祠堂(永代供養)を頼む場合は、別に20万円からの冥加料がかかり、33年間、年忌の案内が届きます。
一心寺の納骨に予約は要りますか?
予約はありません。年中無休で、9時から16時までに山門を入って右手の受付・念佛堂で申し込みます。所要はおおむね1時間ですが、お盆やお彼岸などは長く待つことがあります。大晦日の受付は11時までです。
遺骨を全部一心寺に納められますか?
2021年1月1日からは納められません。受け付けるのは、直径9cm以下・ふたを含めて高さ11cm以下の小骨壺1つだけです。胴骨・全骨、お墓や他の納骨施設から移す改葬の遺骨、郵送や宅配便での納骨も受け付けていません。
一心寺の納骨に必要な書類は?
火葬許可証、火葬済証明書、分骨証明書のどれか1つの原本が要ります。コピーでは納骨できません。これから火葬するなら、火葬場で分骨の証明を出してもらえるよう、葬儀社に前もって伝えておきます。
一心寺に納めた遺骨は返してもらえますか?
返してもらえません。納骨後すぐにお骨佛を造る準備に入るため、と一心寺は説明しています。手元にも残したい場合は、火葬のときに分骨しておきます。
出典・参考にした資料
- 納骨とお骨佛一心寺(2026-10-10 確認)
- ご納骨 受入れ制限のお知らせ一心寺(2026-10-10 確認)
- おせがき(冥加料一覧・永代祠堂)一心寺(2026-10-10 確認)
- ご参詣案内一心寺(2026-10-10 確認)
- 2027年(令和9年)通常業務 休止日のお知らせ一心寺(2026-10-10 確認)
- 第14期お骨佛様の「境内出開帳」について一心寺(2026-10-10 確認)
- 地図と交通一心寺(2026-10-10 確認)
- プロフィール一心寺(2026-10-10 確認)
- 墓地、埋葬等に関する法律施行規則(第5条)e-Gov法令検索(2026-10-10 確認)
- 令和8年度 大阪市設瓜破霊園内合葬式墓地の使用者を募集します大阪市(2026-10-10 確認)